2024年開催の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会での活用が図られる「県営金亀公園(仮称・彦根総合運動公園)」の2019年度主要事業予定がまとまった。
それによると、工事は第1種陸上競技場新築工事をメインに、連絡橋整備工事(上・下部工)、公園等整備工事(東側拡張部の地盤対策及び基盤整備)、土木施設撤去工事(既存の舗装版、擁壁、水路などの取り壊し撤去)―。調査設計で連絡橋の実施設計、民間活力導入調査―。そして用地買収は開拓財産払下げ―となっている。
このうち、第1種陸上競技場新築工事は新年度上期に建築工事の一般競争入札を公告し、落札者決定後に9月県議会での承認を経て契約締結し、10月ごろの着工を見込んでいる。22年度中に竣工し、23年度の供用開始を目指す。
基本設計時点での規模は、RC一部S造5階建(バックスタンドは2階建、最高の高さは24b程度)、延2万1500平方b。メインスタンドの席数は7000席程度で、合計1万5000人を収容する。
トラックは400b×9レーンの全天候型舗装。フィールドは106×69bの天然芝とし、サッカーやラグビーなど多目的な利用に対応する。
スタンドを2層構造にすることで建物の幅を縮小させ、競技場のコンパクト化を図る。また、観客席を上下2段に分けることでよりフィールドに近づき、臨場感の高い感性が可能になる。
施工にあたって問題となる軟弱地盤対策については、スタンド部分には35b程度の基礎杭を打ち込み、フィールド部分には「セメント系硬化剤により原地盤の表層部分を固化させる表層混合工」と「セメント系硬化剤と原地盤の軟弱土を撹拌・混合し柱状に固化させる深層混合処理工」を組み合わせた工法を採用する。
概算事業費は、競技場整備に106億円程度、公園整備費ほかで94億円程度の計200億円程度を見込む。
実施設計業務の担当者は、基本設計業務を担当した佐藤総合計画関西事務所。
また連絡橋整備工事は、「県営金亀公園(仮称・彦根総合公園)」と、その南側に位置する市営金亀公園を結ぶもの。着工時期については、流動的だが早ければ実施設計完了後の新年度後半の可能性となりそう。完成は20年度の予定。
連絡橋の延長は87b、幅員は7b(有効幅員6b)。下部は橋台2基と橋脚1基で構成。上部は2径間でPC又はメタルのどちらを採用するかは予備設計の中で決定する。架設場所は、幅員2bの既存連絡橋の近くで、下を通る県道彦根港彦根停車場線に橋脚を設け、県道彦根港彦根停車場線と並行する旧港湾部には橋脚を設けず、2スパンで新しい連絡橋を完成させる。また、新しい連絡橋が完成後に既存分は解体撤去する。
予備設計は3月末完了を目指し復建調査設計が担当。
なお、懸案となっていた用地は取得にめどが立ち今後必要な手続きが進められる予定。
提供:滋賀産業新聞