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日本工業経済新聞社(茨城)
2019/02/05

【茨城】常総市が最大18億円試算/道の駅基本計画案まとまる



 常総市の道の駅基本計画の素案がまとまった。計画案によると、圏央道常総IC北側の約2haに直売・物販施設や飲食施設などの整備を検討。施設規模は約1850uを想定。指定管理者制度を採用し、公設民営方式で整備・運営する方針。2018年度に基本計画を策定し、19年度は管理運営計画の検討や指定管理者の公募・選定などを行う予定。市民や指定管理者の意見も踏まえ、20年度から設計に取り掛かり、21年度の着工、22年度末の開業を目指す。概算事業費は現時点で約15〜18億円を試算している。
 市は基幹産業の農業を生かしたまちづくりとして、常総IC周辺を中心とした農業の産業化を目指す産業団地(アグリサイエンスバレー)構想を推進。計画地はIC周辺の約45ha。東側の都市エリア(約31ha)では道の駅や観光農園、西側の農地エリア(約14ha)では大規模施設園芸などを展開する計画。都市エリアの造成は土地区画整理組合が進めており、業務代行者として戸田建設鰍ェ参画している。
 このうち道の駅は農業を生かした産業拠点の形成、交流人口の拡大、市の魅力発信、防災機能の向上などを図るため、都市エリアの北側約2haに整備を計画している。
 整備コンセプトは「市の強みを生かしたにぎわいの場づくり」とし、整備方針として@アグリサイエンスバレー構想における農業生産物および加工品の販売拠点A情報発信と交流人口拡大に向けた拠点づくりB防災機能を持つ道の駅―を掲げる。
 導入施設は駐車場(1万3000u)、トイレ(230u)、休憩・情報発信施設(210u)、農産物直売施設(450u)、物産施設(200u)、飲食施設(440u)、加工施設(200u)、コミュニティー施設(120u)、体験施設(300u)、屋外施設(300u)、緑地・歩道・広場等(4000u)、サービスヤード(300u)、屋外通路(600u)などを計画。また15年の関東・東北豪雨災害での経験を生かし、非常用電源や備蓄倉庫、貯水タンクなどによる防災施設も検討している。
 施設配置案によると、北側に大型車用駐車場(53台)、南西側に小型車用駐車場(176台)、南東側に直売・物販施設や飲食施設などの施設を設ける。敷地北側には出入り口として、国道294号との交差点を新設する予定。
 整備運営手法は公設民営方式とし、トイレや休憩・情報発信施設を道路管理者の県が、地域振興施設を市がそれぞれ整備する方針。駐車場は両者で分担して行う。新設する交差点については土地区画整理組合が整備する予定だ。
 概算事業費としては建物建築に約6〜8億円、その他工事に約2〜3億円、設計に約1億円、土地取得に約5〜6億円を試算し、総額約15〜18億円を見込む。県とも協議しながら、基本設計などで精査を進める。また財源に国や県などの補助金の活用を検討していく。
 今後、募集中の意見公募などの結果を踏まえ、本年度に基本計画を策定する。19年度に管理運営計画の策定、指定管理者の選定、出荷・商品供給体制の構築などを進める。20年度から基本設計や実施設計に入り、21年度にも造成や建築、外構工事などに順次着手し、22年度末の開業を目指す。
 なお今回の基本計画案は17年度に戸田建設がまとめた基本構想・基本計画検討書を基に、直営で策定を進めている。