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建通新聞社(岡山)
2019/02/13

【岡山】岡山市新庁舎 従来方式で22年度に工事発注へ

 岡山市は2月7日、市役所本庁舎整備検討会(座長:上田恭嗣ノートルダム清心女子大学教授)を開き、新庁舎を本庁舎南側の大供公園・鹿田町駐車場敷地に建設する方針を明らかにした。大供公園は本庁舎敷地の北側に移設、新本庁舎北側に広場と新鹿田駐車場を配置する。本庁舎と大供公園間の市道を廃止し、本庁舎敷地として一体的な整備を図る。2022年度の工事発注、25年度末ごろの完成を予定している。
 事業手法については、検討会の冒頭で大森雅夫市長が「国の市町村役場機能緊急保全事業で20年度までに実施設計に着手した事業については、21年度以降も地方財政措置が受けられることになった。市の試算ではこの交付税を活用して事業を進めることが一番良い手法だと考えている」と話し、20年度に実施設計に着手できる従来型の設計・施工・維持管理分離発注方式を前提に検討を進めることになった。
 また、新庁舎整備に関連して岡山県商工会議所連合会、岡山経済同友会など5団体で構成する岡山県経済団体連絡協議会(中島博座長)が余剰地の貯金事務センター跡地(面積7282平方b、建ぺい率80%、容積率400%)に事業費100億円をかけて民間主導による5000人規模のアリーナを建設する構想について、大森市長は「9月末までに進捗状況や実現可能性について結論を出していただくことが必要だ」と述べ、実施設計の着手時期や市民や警察など関係機関との協議期間を考慮したタイムリミットを明らかにした。
 敷地の位置決定に当たっては、新庁舎整備の前提条件として▽想定規模の延べ床面積5万8500平方bを確保できること▽鹿田駐車場300台を再整備し来庁者の利便性向上を図る▽大供交差点、市役所筋からのシンボル性に配慮し、新庁舎前面に建築物を計画する場合は低層にする▽工事期間中に庁舎機能・鹿田町駐車場機能を維持することの4点を設定。市道を廃止し、現本庁舎敷地の一部を加えることで敷地面積1万2794平方bを確保、容積率もクリアでき、新庁舎建設中も現庁舎での行政サービス継続が可能で仮設庁舎が必要ないことなどの理由から大供公園・鹿田町駐車場敷地を選定した。
 新庁舎の規模は、分庁舎、保健福祉局、北区役所も全て集約するために地下2階地上19階建て延べ床面積は5万8500平方b、庁舎本体施設のみの概算工事費は約243億円を想定。市民窓口機能は集約して低層階に配置し、ワンストップサービス化や周辺立地機能と連携した一体的な整備により、大供周辺にふさわしい魅力あるまちづくりの拠点形成を図る。新庁舎の構造形式は今後の検討の中で、建設費用、工期、維持管理コストを総合的に加味して免震構造などの形式から決定する。
 今後の想定スケジュールは、19年度に基本計画策定、20年度に基本設計、21年度に実施設計を進め、22年度の工事発注・契約。完成は25年度末ごろを想定している。2月から3月に基本計画策定業務などをプロポーザル方式で公告し、18年度内に業者を選定する。基本計画では、庁舎・周辺施設整備計画、周辺交通影響調査などを行う。
 新庁舎建設後、26年度ごろから3カ年程度で現庁舎(鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上9階建て延べ2万7595平方b)などは解体する。
 なお、分庁舎は売却する見込みだが、売却方法などは現在のところ未定。
 本庁舎整備等基本構想策定業務は三菱UFJリサーチ&コンサルティング(大阪市北区)。

「提供:建通新聞社」