佐那河内村は、内閣府地方創生推進事務局が認定した地域再生計画(村特産のすだち・ユズを利用した農産物加工施設整備)の実現に向けて、国・県ら関係機関と各種手続きについて調整を続けている。加工施設事業は松山油脂(東京都墨田区墨田2ノ17ノ8)が実施するが、今後、村としては事業達成状況を協議する地域再生協議会の設置とともに、村道拡幅など、行政側として必要となる部分を検討する方針。
計画では、松山油脂が農産物加工施設を同村下字山神に建設する。事業予定期間は2023年3月まで。予定規模は2200平方b。全体概要は「根郷地区にすだち、ユズの外皮を利用したスキンケア化粧品の加工施設を誘致、本村における農林水産業の振興を図る」となっている。
数値目標として19年度から22年度までの農産物販売額、村内新規雇用者数を設定している。19年を基準年とし、21年の中間目標年と22年の最終目標年に地域再生協議会を開催して達成状況の評価・改善を検討する予定。
今回、「事業に係る農地転用等の許可の特例」が適用される。道路拡幅などの予算は事業確定後に計上することになるが、スキンケア化粧品の製造工場の誘致に際して計画している目標として▽新たな収益事業ができる地場産材を利用した加工施設や体験施設▽農業による所得確保と地元雇用の創出▽農地の整備▽既存果樹からの外皮の再利用−などを挙げている。
提供:建通新聞社