香川県土木部は2月5日、2018年度第3回入札監視委員会(委員長・最所圭三香川大学創造工学部副学部長)の審議概要を明らかにした。今年8月から11月までに一般競争入札275件、指名競争入札334件、随意契約23件の計632件、約161億2499万円を入札・契約した。このうち指名停止は4件、4業者だった。
この他、県発注工事のうち委員会が抽出した5件の工事を対象に、入札参加資格の設定の経緯などについて審議が行われたが、いずれの工事も「問題がある」との指摘は無かった。
主な抽出事案の概要は次の通り(委員からの質問・意見、県からの回答順)。
▽西讃南部地区大野原工区第29農道施設工事―(意見・質問)本件工事を含む全体の工事は今後どれくらいかかるか(回答)できるだけ早くと考えているが、少なくともあと数年はかかる見込みである
▽(防災・安全社会資本整備交付金)県道丸亀詫間豊浜線(多度津西工区)道路整備工事(仮称:多度津トンネル)―(意見・質問)世界貿易機関(WTO)に基づく政府調達に関する協定は、いくらの工事から適用されるのか。また、適用されると、入札の方法はどう変わるか(回答)工事については22・9億円以上の工事が対象となる。WT0案件については、総合評価方式において地域要件を付すことができない、最低制限価格制度が適用できないなどの違いがある
(意見・質問)TPPが発行されているが、今後入札制度に影響してくるのか(回答)政府調達について定めた政令が改正されることになれば、自治体の入札制度も変更することとなる
(意見・質問)入札価格に差がない理由として何か考えられることはあるか(回答)低入札価格調査基準価格の算定式は公表事項であるため、低入札にならないよう留意したということも考えられる
▽平成30年度No1森林荒廃地緊急整備事業(機能回復)―意見無し
▽香川県立丸亀競技場ボイラー取替等工―意見無し
▽金山地区砂防維持修繕工事(その1)―(意見・質問)災害時の応急対策工事について、金額的な制限はあるのか(回答)金額的な制限はなく、早急に行う必要がある工事について実施している
提供:建通新聞社