静岡市は、組合施行の土地区画整理事業が予定されている駿河区大谷、小鹿の宮川・水上地区について、まちづくり検討会議を設立し、土地利用の方向性などの具体化を急いでいる。2019年度は、事業費の削減対策などを検討する方針。地元でも、理解が進めば19年度にも組合設立準備会が発足する可能性がある。
宮川・水上地区は、(仮称)東名静岡東スマートインターチェンジや取り付け道路に接する約40f。すでに動き出している恩田原・片山地区とともに、先行整備地区となっており、交流エリアに位置付けられている。
あくまで方向性としてのグランドデザイン案として、静岡の食をPRできる食品工場など「産業観光エリア」、隣接する工業物流地区(恩田原・片山地区)の出張者や観光客のための「宿泊施設」エリア、地場農産物の販売所や飲食店などの「食と農」エリア、サッカー、野球、マラソンなど静岡で盛んなスポーツ施設を見込む「健康スポーツ」エリア、「生活サポート・商業サービス」エリア―をイメージしている。
しかし、補助金が得られる工業施設を主とする恩田原・片山地区とは違い、進出する民間企業の負担が大きくなる。スムーズな企業誘致のため、19年度には基盤整備も含めた全体事業費の削減対策を検討していく。
地権者、多分野の民間企業13社、行政と地権者、進出事業者コーディネート業務を担当する日本総研(東京都品川区)による「まちづくり検討会議」で、現在は、さらなるエリアごとの方向性を検討している。
8割以上の地権者の賛同が得られれば、19年度に組合設立準備会の発足へ向けた動きも期待される。地権者数は約400人。
提供:建通新聞社
(2019/2/8)
建通新聞社 静岡支社