県東近江土木事務所は、湖東土木事務所所管事業として計画が進行している愛知川を渡る橋長約316bの長大新橋架設を含む国庫補助道路改築事業「神郷彦根線」(東近江市神郷町〔県道佐生今線〕〜愛荘町川原・長野〔県道愛知川彦根線〕間、事業延長約2q、本紙1月10日付1面に記事掲載)に絡み、同路線に連なる道路ネットワークの強化を計画している。
神郷彦根線の延伸整備とも言える県道佐生今線に連結する県道佐生五個荘線のバイパス整備を構想しているもので、昨年3月に策定した『滋賀県(東近江土木事務所)道路整備アクションプログラム2018』に、新規に「事業化検討路線」と位置付け、神郷彦根線の進捗状況を睨みながら短期間(22年まで)に事業化を検討、決定するとしている。
佐生五個荘線のバイパス整備として構想しているのは、栗見八日市線の五個荘日吉町地先(セブンイレブンのある交差点)と、国道8号からきぬがさ山トンネルを通り抜け能登川地域に通じる五個荘川並町地先の市道塚本石橋線を結ぶ、既存の市道五個荘日吉川並線の拡幅整備。現在2車線を確保できていない6・4b〜7・5bの幅員を延長約2qに亘って拡幅整備するもの。
佐生五個荘線の現道は、佐生今線とは直接連結することなく、また、栗見八日市線の佐生交差点を起点に五個荘日吉町〜五個荘七里町の集落内を通過しているため拡幅が困難な状況にある。
このため、周囲の状況から拡幅が可能な市道五個荘日吉川並線を整備し、国道8号・主要地方道大津能登川長浜線といった既幹線道路軸を補完する神郷彦根線の整備目的を達成する道路網の構築の一部として実現を目指す。
ただし、拡幅整備する市道五個荘日吉川並線も、佐生今線と直接交差・連結していないため、中期(23年〜)の検討路線として佐生今線と佐生五個荘線バイパスの直接連結を検討。また、市道塚本石橋線・五個荘川並町地先から国道8号に連結する新道新設も長期的には検討する必要があるとしている。しかし、いずれも地形的な条件などから実現はかなり困難な見通しであり、実現するにしても遠い将来になりそう。この間、国道8号バイパスの整備も想定され、整備を行なう時期によって「必要性の有無」の判断も左右されそうだ。
提供:滋賀産業新聞