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建設経済新聞社
2019/02/07

【京都】京都社会福祉会館が移転計画 土地等の売却益で整備検討

 二条城北側の京都社会福祉会館について、移転再整備が検討されていることが6日、明らかになった。
 京都社会福祉会館(京都市上京区猪熊通丸太町下る仲之町519)は、社会福祉法人京都府社会福祉協議会(会長位光司氏、京都市中京区竹屋町通烏丸東入る清水町375・京都府立総合社会福祉会館(ハートピア京都)内)が建物を所有し、京都市が土地を府社協に貸し付けている。
 会館の規模はRC造地下1階地上4階建、延4067u(昭和44年9月建設)。敷地面積は2975・2u。
 建設から50年近くが経過し、耐震や老朽対策が必要となる中、会館を管理・運営する京都社会福祉会館運営委員会で再整備を検討してきたが、資金確保が課題となっていた。
 このほど会館運営委が「土地所有者の京都市と建物所有者の府社協が共同して土地及び建物を売却し、府社協が得る借地権割合に相当する売却益を、運営委を母体とした新たな社会福祉法人に譲渡し、当該法人が会館を移転整備する方法が現実的な対応策である」として市に協力を要請。これを受け、市は今後、共同売却や新たな社会福祉法人の設立、市委託事業を含む事業計画の策定に向け、府社協及び運営委と連携し、取組を進める考え。
 30年分路線価から試算した土地価額は9億6694万円(建物自体の価額はつかない)。
 新設の社会福祉法人が実施する社会福祉事業は、▽第2種社会福祉事業としての相談事業(@民生児童委員活動をサポートする取組A福祉関係の当事者団体の活動をサポートする取組)、▽京都府、京都市民生児童委員の活動拠点としての取組を検討している。
 今後は、運営委が2月上旬から入居団体等へ説明を行い、3月中に運営委、府社協、市の3者で共同売却等の手続きを進めることを書面等で確認。これ以降、運営委が事業計画策定に向けた作業部会を設置する。9月頃に新会館の事業計画を策定する。
 32年3月末に現会館を閉館し、4月以降に共同売却、新会館の土地取得・建設、新社会福祉法人・社会福祉事業の手続き等を行う。