トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

新建新聞社
2019/02/06

【長野】長野県、2019年度当初予算案8860億円

対前年度当初比は396億円4.7%の増
投資的経費1720億円で27.5%大幅増
うち国の緊急対策対応分が386億円

 長野県は、2019(平成31)年度当初予算案を2月6日開催の部局長会議で決定した。予算規模は、一般会計8860億円で、前年度当初8464億円に比べて396億円(4.7%)の増となった。歳出区分では投資的経費が1720億円で前年度当初1349億円に比べ371億円(27.5%)の増、うち補助・直轄が1227億円で前年度当初914億円に比べて313億円(34.2%)増と大幅増。この中で国の緊急対策対応分は386億円で、全体の引き上げをリードしている。緊急対策対応分を除くと約10億円(0.1%)の微増に留まっている。
 同時に、国の補正予算を活用し2018(平成30)年度2月補正予算案も決定。こちらは一般会計304億円と債務負担行為5億円余。防災・減災対策や県土強靭化推進に273億円、障がい福祉施設対策に6718万円、自然公園整備に7155万円などを充てる。当初予算とあわせて「未来への投資」を充実させる。
 当初予算案の特別会計は4896億円。前年度当初の4650億円に比べ246億円、5.3%増えた。企業特別会計は336億円で前年度当初148億円に比べ188億円、126.5%と2倍以上の大幅増となった。
 当初予算案8860億円の歳出で投資的経費1720億円を更に詳しく見ると、補助・直轄1227億円(前年度当初914億、313億増、34.2%増)、単独438億円(前年度当初388億、50億増、13.0%増)、災害復旧55億円(前年度当初47億、8億増、16.3%増)の大幅増。
 災害復旧事業費を除く投資的経費は1665億円で、前年度当初の1302億円と比べて363億円(27.9%)多い。うち、道路、河川、砂防、都市計画、治山、造林、農業基盤など公共事業(補助・県単独・直轄)は国緊急対策対応分386億円を加えて、前年度当初の1010億円より297億円(29.4%)多い1307億円となる。一方、福祉施設、病院、県立学校、警察署、公共施設耐震対策、交通安全施設などは359億円。前年度当初の292億円と比べて67億円(22.9%)増えた。
 新年度予算案の重点政策として◇信濃美術館本館整備◇しなの鉄道の車両更新や北長野駅・木曽福島駅エレベーター設置への支援◇信州まつもと空港の発展・国際化のため空港施設の機能強化に向け調査着手◇豪雪地域の高齢者世帯の除雪と住宅克雪化改修への支援◇太陽熱利用への支援拡充◇企業局で新たな電源開発の推進◇信州気候変動適応センター(仮称)設置−などをあげた。
 一般会計歳出の目的別では◇土木費1274億円(構成比14.4%、伸び率28.5%)◇農林水産業費444億円(構成比5.0%、伸び率2.0%)◇警察費438億円(構成比4.9%、伸び率2.1%)◇教育費2033億円(構成比22.9%、伸び率1.6%)◇災害復旧費54億円(構成比0.6%、伸び率16.3%)。
 一般会計歳出を性質別にみて投資的経費1720億円(構成比19.4%、伸び率27.5%)の詳細内訳をみると◇一般公共事業費1039億円(構成比11.7%、伸び率35.0%)◇災害公共事業費53億円(構成比0.6%、伸び率16.6%)◇一般単独事業費438億円(構成比5.0%、伸び率13.0%)◇災害単独事業費1億円(構成比0.0%、伸び率3.2%)◇直轄事業負担金187億円(構成比2.1%、伸び率30.0%)−となった。
 企業特別会計は総額336億円。流域下水道事業は、地方公営企業法を一部適用して、従来の特別会計から企業特別会計に移行する。流域下水道事業費は166億円(前年度は102億、62.7%増)、電気事業は74億円(前年度は57億、5.7%増)、水道事業は96億円(前年度は91億、5.7%増)となった。

提供:新建新聞社