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　京都府は、文化庁の京都移転に向け、移転先となる京都市上京区の京都府警察本部本館を保存・活用しつつ耐震改修するとともに、府警察本部本館の北側に文化庁の一部機能と府庁第３号館の機能を合築した新行政棟を増築する。府警本部本館と新行政棟は渡り廊下等で接続し、文化庁として機能的に一体となるようゾーニングする。
　府警本部本館の耐震改修と新行政棟増築は平成31年度（２０１９年度）に実施設計をまとめ、並行して進めている埋蔵文化財調査も完了させ、平成32年度（２０２０年度）から工事着手し、平成33年度（２０２１年度）のできるだけ早期に完成させ、同年度中の移転完了を目指す。
　京都府警察本部本館（ＲＣ造地下１階地上３階建、延約４２８０�u／昭和３年に京都で行われた昭和天皇の即位の礼にあわせて建設された京都の近代化遺産）は、外装タイル、帯飾りなど外観の保存に努め、特に西側、東側の玄関周り及びこの上階部分、１階南面出入口は保存する。玄関ホール、階段室は保存に努め、２階警察本部長室、３階会議室及び警務部長室は天井の中心飾りなど特に意匠的密度が高い部分の価値に十分配慮する。
　府警本部本館の約２倍となる見込みの新行政棟は、地下２階地上６階建、延約９０００�u。「新行政棟・文化庁移転施設整備の基本・実施設計業務」は公募型プロポーザルで業者選定し、日本設計関西支社（大阪市中央区）に決め、昨年10月に２億２８３２万２８００円で契約した。新行政棟の建設予定地では現在、公益財団法人京都府埋蔵文化財調査研究センター（向日市）により埋文調査が進む。
　新行政棟の建設で不足する駐車スペースについては、府庁３号館の解体跡地を充てる予定。府庁３号館解体工事設計は京都空間研究所（京都市中京区）が担当。解体する府庁３号館の規模はＲＣ造４階建、延３７５９・７４�u。31年度の解体工事の完了を目指す。
　府は平成31年度当初予算案に新行政棟・文化庁移転施設整備費として５億２５１２万７０００円を計上。新行政棟・文化庁移転施設関連経費４億３７２３万９０００円（�@設計費１億６０３１万５０００円（うち文化庁分８５８９万６０００円）�A埋蔵文化財調査費１億０７９２万４０００円（うち文化庁分２８８１万６０００円）�B府庁第３号館の解体・撤去費１億６９００万円）と、仮移転経費８７８８万８０００円（教育庁仮移転先（京都産業大学むすびわざ館）の賃貸借料等）に充てる。