金沢市は、1日に開かれた市議会文教消防常任委員会で、このほどまとめた(仮称)特別支援教育サポートセンター整備基本計画について報告した。施設規模はサポートセンターおよび小中学校の特学分校が4階建て延べ約4500平方メートル、体育館が平屋建て約5430平方メートル、運動場が面積約3500平方メートルを見込んでいる。
同施設は、自閉症や情緒障害がある児童生徒へのより専門的できめ細かな支援、知的障害や肢体不自由等の児童生徒への支援充実など特別支援教育に関する拠点施設として整備する。整備場所は現在の中央小学校芳斎分校(芳斉2丁目)。基本計画策定業務はアメニテックが担当した。
基本計画によると、施設整備に向けた考え方では、限られたスペースを有効に活用するため、設計段階から工夫し、福祉的な視点も取り入れた環境整備に向け、ゾーニングや施設規模、部屋の配置などについて今後の児童生徒の推移を注視し、関係機関とも十分協議しながら検討する方針。周辺地域の住環境に支障のないよう建物の高さや配置などに十分配慮する。
施設に関しては、特別支援教育サポートセンターは、専門的できめ細かな支援のための設備や人員について十分に検討する。会議室等は実践的な研修や教材などの開発・研究を行うために必要な広さを確保。相談機能の強化に向け、必要となる相談室などについても検討する。
特学分校は、児童生徒の増加に対応するため教室数や広さを確保し、柔軟な活用を検討。特別支援教育に関する教材教具の収集と資料室、日常生活に直結した活動が可能な特別教室を設置する。落ち着けるスペースや食事マナー等の学習のためのランチルームやエレベーターも設置するほか、避難経路も確保する。
報告で加藤弘行教育総務課長は今後について、「できるだけ早期整備が図られるよう、地域の関係者と円滑に協議を進めていきたい」と話した。