京都府は、兵庫県との府県境にある国道429号の榎峠について、トンネルによるバイパス事業を計画。近く道路予備設計(バイパス計画)を委託する。
幅員の狭い府県境の峠部において、これまでにまとめた道路概略設計を踏まえ、延長2450m(幅員6m〜7・5m)の道路予備設計(バイパス計画)を作成する。
中丹西土木事務所はこのほど、関連業務を指名競争で通知。2月8日に開札し、担当業者を決める。業務場所は福知山市談〜兵庫県丹波市青垣町中佐治。設計工期は31年3月31日。
榎峠(福知山市談法用)を巡っては、兵庫県が26年6月に社会基盤整備プログラムを改定し、国道429号「榎バイパス」(兵庫県丹波市青垣町中佐治/バイパスL2065m(2車線))を位置づけ、「31〜35年度に着手」を掲げた。
一方、京都府は26年11月に山田啓二知事(当時)が榎峠の現地を視察し、道路幅員が狭く、急カーブが連続している現状を確認。27年2月議会で兵庫県のバイパス事業化を踏まえ、府として必要な調査を行うとともに、できるだけ早期に着手できるよう兵庫県と協議を進める方針を示した。
その後、府は27年度に府単費でバイパス事業の企画調査費を新規計上し、事業化に向けた取り組みをスタート。中丹西土木事務所は道路概略設計を27年10月の入札で修成建設コンサルタントに委託し進めた。業務内容は延長2000m、幅員6m〜7・5m。
29年1月には土地登記簿等の調査を行う業務をユーズで実施。業務内容は延長1100m、幅員4m〜5m、土地登記簿等の調査15f。
同年9月には道路概略設計900mを修成建設コンサルタントに委託し実施。また土質調査(ボーリング調査)と高密度表面波探査等を行う業務を綜合技術コンサルタントに委託し実施した。
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榎峠を巡っては、トンネル化して早期着工するよう求める決起大会が、福知山市、丹波市で構成する国道429号(福知山丹波間)改修促進同盟会により福知山市で27年8月28日に開催。一日も早いトンネル化実現に向け、京都府・兵庫県が連携を深めること、東側の国道9号に至る新庄交差点改良や額塚地内急カーブ解消等を含めた国道429号の全線改修を推進することなどの要望活動を展開していくことを確認。トンネル化実現に向け機運が盛り上がっている。