北海道建設新聞社
2019/02/04
【東京】都建設局 19年度の品質確保の取組方針まとめ
東京都建設局は、業務と工事の品質確保に向けた2019年度の取り組みとして、事業平準化に向けて業務委託の履行期限(納期)を1月とする案件の割合を「20%以上」とするとともに、工事の契約件数について、集中期と端境期の割合を「1・3倍程度」まで引き下げる。担い手の確保・育成では、全工事に原則として「週休2日確保モデル工事」を適用する取り組みを継続しつつ、「女性活躍モデル工事」を各事務所で原則として「2件程度」実施する。
同局では@総合評価方式などの活用A事業の平準化B担い手の育成・確保―の大きく三つの観点から品質確保を促すための取り組みを進めている。
このうち総合評価方式などの活用については、業務、工事ともに18年度の取り組みを継続する。
業務委託は、内容や予定価格を踏まえてプロポーザル方式と総合評価方式を取り入れ、2方式を合わせ「設計6割以上」「測量3割以上」「地質調査4割以上」の案件での適用をそれぞれ目標として設定。土木・建築設計で基本(概略・予備)設計に相当する案件は、予定価格1000万円以上でプロポーザル方式を原則として適用する。測量・地質調査では1000万円以上の案件で総合評価方式を原則として適用し、技術提案による効果が見込める場合はプロポーザル方式にする。
工事の総合評価方式に関しては、WTO政府調達協定の対象案件(税込み予定価格22億9000万円以上)で積極活用し、これを除く財務局契約の案件に原則として適用する。事務所契約の案件については、地域維持の担い手確保や地域の実情などを勘案し、事務所ごとに適用方針を定めて活用する。
事業の平準化に向けた取り組みでは、「3月納期の原則禁止」と「早期発注による4〜12月納期の割合40%以上」を継続しつつ、新たに「1月納期の割合を少なくとも20%確保する」との目標を設定する。
工事については、集中期(10〜12月)と端境期(3〜5月)の契約件数比率を「1・5倍程度」としていたが、端境期の規定を「4〜6月」に変更するとともに、契約件数比率を「1・3倍程度」まで引き下げる。また、年度の稼働件数と端境期の平均稼働件数の比率を引き続き「0・85以上」に設定する。
さらに担い手の確保・育成のための取り組みとして、週休2日確保モデル工事を前年度に続き、単価契約や緊急・災害復旧などを除き全案件に適用する。「女性活躍」「建設業の魅力発信」のモデル工事についても、WTO案件は原則として適用対象に位置付け、女性活躍については各事務所で「原則2件程度」実施することにする。