神奈川県産業労働局は、太陽光発電設備の共同購入事業を実施するため、支援事業者の選定手続きを開始した。公募型プロポーザル方式に準じた方式を採用し、太陽光発電設備の共同購入事業か類似事業の実績などを持つ法人、または共同事業体を応募要件としている。参加意思表明書を2月12日まで受け付け、3月上旬に審査会を開催。同月中旬に協定を締結する予定。選定された支援事業者は、一般家庭などから設備購入希望者を募るとともに、設備費用に関する入札を実施して施工事業者を決めるなどの役割を担う。
太陽光発電設備の共同購入事業は、スケールメリットを生かした一括発注によって通常よりも安い費用で設備を導入するもの。「誰もが安価に太陽光発電設備を導入できる神奈川へ」と銘打った、全国初の取り組みだ。
支援事業者には、設備購入希望者と施工事業者を仲介し、事業を円滑に進めることが期待されている。具体的には、▽広告宣伝による設備購入希望者募集▽設置予定戸数などの情報提供▽設備設置費用に関する入札の実施▽設備購入希望者に対する設置金額の提示、購入意思の確認―などを行う。
1月31日に開始した公募手続きでは、2月12日まで参加意思表明書、20日まで企画提案書を産業労働局産業部エネルギー課太陽光発電グループで受け付けている(持参または郵送)。企画提案については、事業の実施体制や、施工事業者の選定方法、リスク管理、実現可能性などを評価する。
支援事業者決定後のスケジュールとしては、設備購入希望者の募集(4月ごろ〜5月ごろ)、施工事業者の決定(6月ごろ)、設備購入希望者への購入意思の確認締め切り(8月ごろ)を想定している。
県はこれまで、共同購入事業を行っている海外3都市(ロンドン、アムステルダム、アントワープ)の事例調査などを実施。これを踏まえ、適切な購入数(世帯数)、共同購入支援事業者の選定条件といった事業の枠組みを検討してきた。
提供:建通新聞社