横浜市都市整備局は瀬谷区・二ツ橋北部のA地区と呼ばれる住宅地エリアで、今後のまちづくりを考えるための基礎調査を始めた。周辺を含め土地区画整理事業の施行区域になっている中、改めて地区の状況を把握しながら適した手法を探る。これに伴う業務を日本都市整備(横浜市西区)に委託した。2019年度以降も他の住宅地エリアで同様の基礎調査を実施して、まちづくりの方向性を固める方針だ。
二ツ橋北部は相模鉄道本線・瀬谷駅の北東に広がる相沢1〜7丁目、中央、本郷4丁目、東野、東野台、二ツ橋町他。1958年に施行区域172fの区画整理が都市計画決定し、瀬谷駅前のB地区8・9fで88〜99年度に市施行事業を実施した。また相鉄本線沿いのC地区24fのうち、都市計画道路三ツ境下草柳線の沿道など7・6fを区画整理することとし、第1期地区3・9fの市施行事業を21年度の完了を目指して進めている。
基礎調査を行うA地区はB・C地区の北側に位置する75f。大半が第1種低層住居専用地域に指定され、一戸建て住宅が立ち並びながらも農地が比較的多く残る。06年2月に公表した二ツ橋北部のまちづくりの考え方で、幅の狭い道路の拡幅や道路の新設、環状4号線沿い(準住居地域)の土地利用を含めて「住環境整備の検討を進める地区」となっていた。
業務委託を通じて人口や建物、道路といった地区内の状況を把握。区画整理の都市計画によって建築制限(例・3階建て以下、地階なし)が続いていることも考慮しながら、地区に適したまちづくり手法は区画整理なのか、またはそれに代わる地区計画などで対処できるかどうかを検討し、住民らとの調整に向けた材料を整える。3月29日を期限に成果をまとめてもらう。
19年度以降は、昭和40〜50年代を中心に一戸建て住宅団地が形成され、区画整理の目的をほぼ達成している「東野」や「向陽台」のエリア(E地区)でも同様の基礎調査を実施する。まちづくりの考え方で「良好な住宅団地を保全する地区」とされているものの、老朽化した住宅の建て替えなどは建築制限の下で進めなければならないためだ。
提供:建通新聞社