中能登町は、築36〜40年が経過した芹川、久江の2町営住宅団地の移転整備事業について、PPP(官民パートナーシップ)・PFI(民間資金を活用した社会資本整備)の導入を検討している。現在策定中の基本構想で方向性を取りまとめ、早期事業化の実現を目指す方針だ。
芹川住宅は1979・83年、久江住宅は80・81年に建設された。いずれもW造平屋建ての15戸構成で、間取りはすべて3K。旧耐震基準の建物が多いことや、土砂災害警戒・同特別警戒区域に立地している状況をを踏まえ、入居者の安全・安心の確保を図るため、移転整備する。建設予定地に関しては遊休町有地の活用を視野に入れている。基本構想策定業務は計画情報研究所が担当。
町は今月25日、PPP・PFIに関する勉強会を開催し、町職員や町内の建設関係者らが事業手法や全国の先進事例などに理解を深め、情報の共有を図っている。今後PFIの方針が固まれば、民間事業者などから市場性の有無やアイデアを聴き取るサウンディング調査を実施し、その後の事業化検討に役立てたい考えだ。
町営住宅は現在、9団地計154戸ある。このうち川田住宅(10棟)は18年度から2カ年で建て替えが行われている。
県内の公営住宅では、小松市が08年度から4カ年の市営川辺町住宅建て替え事業で初めてPFIを導入した。