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　神奈川県は、２０１９年度当初予算案に計上する予定の建設事業など（一部）を前倒し発注するため、ゼロ県債として79億７０７３万円を設定した。１９９７年度以来、22年連続の設定で、債務負担行為総額は過去最大の規模。前年度に比べて５億２０００万円余の増加。内訳は一般会計49億１４３７万円、特別会計２億１９８７万円、企業会計28億３６４８万円。国道１３４号（横須賀市根岸町２丁目）の舗装工など、合計３３０カ所の工事、測量・コンサルタント業務を18年度内に発注する。
　県内中小企業への支援対策として、１月25日に知事専決処分により設定した。19年第１回県議会定例会に報告し、承認を得ることになる。
　箇所数３３０は６００余の減少。前年度は、土砂災害警戒区域指定に向けた基礎調査など（設計コンサルタント業務）が約６００カ所に上ったため。その他の業種の箇所数に大きな変動はない。
　黒岩祐治知事は25日の会見で、「県民生活に直結し、早期に効果を実現すべきところを積み上げた結果」と過去最大の規模となった理由を説明。その上で、「道路整備や老朽化した水道管の更新などは時代のニーズ」とし、インフラ整備の重要性を強調した。
　県は今後、建設業や塗装業、測量業など幅広い業種を対象としたゼロ県債事業を実施していく。
　配慮業種別のゼロ県債設定の概要は次の通り。
■建設業（工事関係）＝１６９カ所で合計61億４７４３万円
　▽道路補修費他―56カ所で限度額23億２４２８万円。国道１３４号（横須賀市根岸町２丁目）の舗装工他
　▽河川修繕費他―25カ所で限度額４億４９２０万円。早川（箱根町仙石原）の河床掘削工他
　▽高等学校施設整備工事費他―５カ所で限度額４億９５００万円。藤沢西高校体育館の耐震補強・老朽化対策工事他
　▽交通安全施設整備費他―22カ所で限度額１億２０３５万円。麻生警察署管内の道路標識（路側式）製作設置工事他
　▽老朽配水管リフレッシュ事業費他―61カ所で限度額27億５８５９万円。配水管改良工事50カ所、基幹管路更新工事５カ所他
■設計コンサルタント業＝24カ所で合計８億６４７９万円
　▽道路補修費他―23カ所（再掲）で限度額４６００万円。国道１３４号（鎌倉市腰越３丁目）の発注者支援業務他
　▽河川改修事業費他―８カ所で限度額４７２０万円。永池川（海老名市大谷南１丁目）の護岸設計業務他
　▽通常砂防事業費他―12カ所で限度額７億０２１０万円。県内一円の土砂災害特別警戒区域等基礎調査業務他
　▽水道施設耐震化事業費他―４カ所で限度額６９４９万円。耐震補強工事基本設計業務委託他
■塗装業＝31カ所で合計２億２１００万円
　▽交通安全施設等整備費他―県道４０２号（阿久和鎌倉）鎌倉市関谷の歩道橋塗装工他
■電気設備業＝53カ所で合計１億２０５２万円
　▽交通安全施設整備費他―大江橋交差点の交通信号機改良等工事他
■測量業＝22カ所で合計１億３６１０万円
　▽水源林確保事業費他―５カ所で限度額２７８８万円。水源協定林区域測量業務他
　▽河川修繕費他―17カ所で限度額１億０８２２万円。酒匂川（小田原市東町５丁目）の測量業務他
■その他＝31カ所で合計４億８０８７万円
　▽水源林整備事業費他―27カ所で限度額４億４７０３万円。森林整備他
　▽街路樹維持事業費他―４カ所で限度額３３８３万円。県道５０８号（厚木市城山）厚木市上依知の植栽工他

提供：建通新聞社