神奈川県は、川崎合同庁舎の再整備を計画している。民間活力を生かした整備手法の実現可能性などについて意見や提案を聴取するため、民間事業者との対話を2月下旬に実施する。1月23日に参加申し込みの受け付けを開始した。再整備の条件として、県税事務所の入庁を可能とすること、県費負担ができる限り軽減されることなどを挙げている。2019年度以降に整備事業者の公募を行い、22年度中の供用開始を目指す。
対話の対象者は、事業の実施主体となる意向を持つ法人、または法人のグループ。参加申込書は2月13日まで電子メールで受け付けている。送付先は総務局財産経営部財産経営課財産企画グループ(zaikei_kikaku@pref.kanagawa.jp)。
2月20日から27日の間に実施する対話では、▽事業用地(市場性や評価)▽整備手法(民間活力を活用した整備手法の実現可能性)▽施設イメージ(構造、階数、延べ床面積、配置イメージ)▽民間施設の用途▽事業費など(事業費、地代、建物賃料の目安)▽公募スケジュール▽事業スケジュール―などに関する意見や提案を求める。
現庁舎は、1969年に完成した鉄筋コンクリート造3階建て延べ1877平方bの施設。川崎県税事務所が入庁しており、駐車場10台分を備える。施設の所在地(川崎市川崎区富士見1ノ1ノ2、1021平方b)の用途地域は、近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)と商業地域(建ぺい率80%、容積率500%)。
県が再整備の条件として挙げる県施設の規模は、延べ床面積1200平方b(専有部900平方b、共用部300平方b)。駐車場と駐輪場は各10台分とした。
事業スキームについては自由な提案によるものとし、県費負担の軽減を求める。事業者は県税事務所の仮移転後に現庁舎を解体撤去し、県税事務所が入庁可能な施設を整備。その後の維持管理も事業範囲に含めることを可能としている。
また、複合施設とする場合の用途は、県施設、民間施設(風俗営業、政治的・宗教的用途の施設、住宅など事業用定期借地権に適合しない施設などを除いて事業者の提案による)、共用施設(エントランス、エレベーター、トイレなど)とした。
事業期間は30年間程度を想定している。
提供:建通新聞社