湖南市が計画している、市営住宅・堂の上団地の再整備事業は、国の長寿命化計画指針の変更に伴い、現在、施設のあり方や整備優先順位などの施設再評価を行っている。
予定では、3月には評価内容の公表を行う方針。内容によっては修繕または民間活用採用などの整備方針が定まる可能性もあり、動向が注目される。市は、他の団地関係についても同様の再評価を行い、利用者及び市財政にとって最も効果的かつ有効な整備手法となるよう長期的な視野を持って各団地を再確認する。
同団地は老朽化が著しく、外観などの劣化も激しいことから、再整備を計画。今のところリノベーションでの活用は考えていない。なお、空き部屋も多く、施設の統合・廃止の判断といった決断を迫られる可能性があり、市は利用者と充分な協議を行った上で総合的な判断を行う方針。
現・堂の上団地は、昭和49年建設の木造平屋建、20戸。平成25年度に策定した基本計画(担当=森野設計)では、現地(敷地約3700平方b)において、戸数は今と同じ20戸の、集合住宅タイプの市営住宅を建設する予定であった。しかし、人口減少傾向や公共施設の適正配置の考えから計画を再精査することに。概算事業費で約3億円程度かかる建替え事業は採算性が乏しく、それよりも低コストでリスクの少ない、修繕及び民間活用が現在のところ有力視されている状況。利用者及び地元に具体的な説明を行う一方で、民間業者にも市の住環境向上に向け、空き家データの提出や周辺の住環境調査の協力を呼びかけている。
提供:滋賀産業新聞