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北陸工業新聞社
2019/01/18

【富山】受注、官公庁で減少傾向に/第3四半期建設業景況調査東日本保証富山/来期は資金繰り厳しく 

 東日本建設業保証富山支店は17日、2018年度第3回「建設業景況調査」の結果をまとめ、発表した。
 四半期ごとに集計しているもの。調査企業は新川、富山、高岡、砺波の各地区から業種や完工高、資本金のバランスを踏まえ抽出。項目ごとに10月から12月の今期(第3四半期)実績、1月から3月の来期見通しを算出した。回答は60社。
 項目別の数値を見ると、「業況等」の地元建設業界の景気は今期、悪い傾向がやや弱まったが、来期は一転、悪い傾向が強まる見通しだ。
 今期の「受注総額」は、減少傾向がかなり強まった。特に、官公庁工事では、減少傾向が著しく強まった。来期も減少傾向が続くもようで、中でも民間では、減少傾向が相当強まる方向。
 「資金繰り」は今期、容易な傾向が続いている。一方、来期は、厳しい傾向が非常に強まるもようだ。
 「金融」は、基調の大きな変動は見られないものの、短期借入金は増加傾向から減少傾向に転じた。来期も概ね同様の傾向となる見通しだが、短期借入金は、減少傾向が若干弱まる見込み。
 「資材」は今期、資材の調達で困難な傾向が続いており、資材価格は上昇傾向がやや強まった。来期の資材調達は今期と同様、困難な傾向が続き、資材価格も上昇傾向が続くもよう。
 今期の「労務」は、建設労働者の確保で困難な傾向が続いており、来期も同じ傾向が続く見込み。建設労働者の賃金は、上昇傾向が若干強まっており、来期もほぼ同様の基調が続く方向。
 今期の「収益」は、減少傾向が続いている。減少の理由では、『完成工事高の減少』が最も多く、前回3番目の回答だった『人件費の上昇』が、『競争激化』と並び2番目に多い回答となった。来期の収益も減少傾向が続く見通し。
 「自社の業況」は前期、8期(2年)ぶりに良い傾向に転じたが、今期は良い、悪いの回答比率が同数となった。来期は、悪い傾向がかなり強まる見込み。
 今期の経営上の問題点は、『人手不足』を挙げる回答がトップ。以下、『受注の減少』、『従業員の高齢化』、『競争激化』、『下請けの確保難』の順。

hokuriku