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建通新聞社(神奈川)
2019/01/23

【神奈川】NEXCO 横環南2換気所、年度内に笠間から土留着手

 東日本高速道路会社(NEXCO東日本)は横浜環状南線(横環南)の整備で、横浜市栄区のトンネル部に設ける「公田換気所」と「笠間換気所」の計画を明らかにした。公田換気所は地下2階地上3階建て、笠間換気所は地下5階地上4階建ての躯体に集塵装置や送風機などを配置。それぞれ高さ45bの換気塔にデザイン性を持たせるなどして周辺環境との調和を図る。また、トンネル内の空気を車の流れに沿って換気所へ運ぶ「縦流式」の換気方式を採用し、笠間換気所は下り線のみを換気する形に改めた。地下躯体の構築に向けて2018年度内に笠間換気所、19年度以降に公田換気所の土留め工事をスタートさせる方針だ。
 公田換気所は桂台トンネル(1・3`、大成建設・フジタ・錢高組JVが20年11月21日までの工期で建設中)の終点側に当たる栄区公田町地内の丘陵地脇に設ける。地下に集じん装置・風路・水槽、地上に送風機・集じん装置・制御機器・メンテナンスヤードを置き、上下線のトンネル内の空気を4系統で集じんした後、2系統に集約して換気塔から放出する。
 一方、笠間換気所は公田笠間トンネル(1・8`、鹿島・竹中土木・佐藤工業JVが20年11月10日までの工期で建設中)の終点方面に当たる栄区笠間4丁目地内のいたち川沿いに設ける。地下に集じん装置と風路、地上に送風機・制御機器・メンテナンスヤードを置き、下り線のトンネル内の空気を2系統で集じんし、同系統のまま換気塔から放出する。
 いずれも地下空間を利用して地上構造物の高さを極力抑制。地上構造物の外装を低層部は人工木製外壁材やタイル、上層部と換気塔は塗装や化粧スリットで仕上げて周辺環境と調和させる。
 換気方式は当初、トンネル内上部に天井板を付けて車の流れとは別の経路で各換気所に上下線の空気を運ぶ形だった。ただ、換気所周辺の本線部構造を▽釜利谷地区の切土を縮小してトンネルに変更▽神戸橋区間を蓋掛けして一部にルーバー設置▽公田インターチェンジ区間を蓋掛け―に見直すなどした他、笹子トンネル天井板崩落事故も踏まえてトンネル天井板を付けない「縦流式」にする。これにより、公田換気所はこれまで通り上下線の換気を受け持つものの、笠間換気所については下り線のみを換気する格好となる。
 笠間換気所は施工ヤード内の支障物撤去や樹木移植などの準備工事を実施中で、18年度内に土留め工事に着手する予定。公田換気所も19年度以降に土留め工事に着手して、各換気所の掘削工事や躯体構築工事を進める予定だ。笠間換気所で▽土留め▽掘削▽地下躯体構築▽換気シャフト部掘削▽換気シャフト構築・トンネル接続▽地上躯体構築▽換気塔構築▽機器搬入・試験調整―などの施工手順を考えている。

提供:建通新聞社