北陸地方整備局は22日、第3回北陸における新たな広域道路交通のあり方検討会(委員長・佐野可寸志長岡技術科学大学大学院教授)を開き、前回に引き続き新広域道路交通ビジョンの中間とりまとめ案について意見を交わした。
重要物流道路制度の創設を契機に、中長期的な観点からの広域道路交通ビジョンおよび計画をまとめる。この日も新潟、富山、金沢の3会場をテレビ会議で結んで実施した。冒頭、あいさつに立った岩見吉輝道路部長は「ポテンシャルを持つ北陸だからこそ、地域間競争に勝ち残っていける。そのためにも後世に優れた社会基盤を残す必要がある」と述べた。
ビジョンの中間取りまとめ案によると、広域的な道路交通の基本的方針として「広域道路ネットワーク」、「交通・防災拠点」、「ICT交通マネジメント」の3項目を設定した。広域道路ネットワークの項目では、重要な物流路線の原則多車線化を目指すとともに、トラック輸送に依存している状況を踏まえ、中継点となる物流拠点を視野に入れた道路網の整備を検討するとした。
この他、災害時の拠点化を見据えた道の駅の設備拡充と駐車場の臨時ヘリポート利用、鉄道など他の交通モードと連携したモビリティサービスの向上、AIによる物流交通管理の強化などを盛り込んだ。委員は概ね理解を示したが、「もっと北陸の特色を生かした内容にできないか」との意見も出た。
その後、非公開で新広域道路交通計画の1次案について審議した。議論を基に、3月末に重要物流道路の1次指定を行う予定。