全国の自治体で公共施設等の老朽化対策が大きな課題となる中、近江八幡市は、15年度(平成27年度)に「近江八幡市公共施設等白書」、16年度(平成28年度)に「近江八幡市公共施設等総合管理計画」を策定し、今年度(18年度)末には総合管理計画に基づく「近江八幡市個別施設計画」を策定する。2月15日まで、案を公表し、パブリックコメント(意見募集)を実施している。
市が所有する全施設を対象に、将来的にかかるコストと利用状況の両面から課題を抽出した上で、質と量の最適配置や長寿命化等の公共施設マネジメントを推し進め、持続可能なまちづくりを目指す指針となる。
個別施設計画は、総合管理計画の実施計画との位置付け。総合管理計画は、中長期的な視点が不可欠なため17年度(平成29年度)から向こう40年間を見通した上で第1期を17年から26年までとしていることから、個別管理計画もこれに合わせ26年度までとし、ただし18年度に策定することから19年度からの8年間が第1期の計画期間となる。(総合管理計画とともに21年度に後期5年の見直しを行ない、26年度に第2期計画の検討を行なう)
類型別で見ると、〔行政系施設〕に19年度に基本計画を策定する市庁舎整備、〔市民文化系施設〕に文化会館の長寿命化、〔スポーツ・レクリエーション施設〕に国体を見据えた運動公園の長寿命化―などを盛り込み、〔学校教育系施設〕については、「市内の小中学校は、耐震性はあるものの築30年以上の建物面積が全体の半数を超え、建物の築後経過が進んでいる。特に中学校施設は昭和56年度(新耐震基準)以降に建設され、耐震化の必要がなかったため、部分的な修繕は都度行われてきたものの施設全体の大規模改修はされていないため、計画的に改修工事を行う必要がある」として長寿命化の推進を明記している。
提供:滋賀産業新聞