県東葛飾土木事務所は、主要地方道越谷流山線社会資本整備交付金事業(越谷流山線バイパス事業)で本年度、(仮称)三郷流山橋取付高架橋の下部工を発注する。下部工はP1、P2橋脚2基。本年度は県の当初予算で、橋梁下部工、市道切り回しなどに、限度額4億1600万円とほかに年度事業費を措置している。同事業は、先行2車線で2022年度の完成、23年度の開通を目指している。高架橋の設計は建設技術研究所が担当。
同橋は、埼玉県三郷市と本県流山市を結ぶ三郷流山橋の本県取付部。取付部の延長は江戸川堤防付近から主要地方道松戸野田線バイパスまでの約830m。このうち橋梁部は477m。橋梁部の幅員は全幅で8・93m。
上部工の形式は江戸川方面から鋼6径間少数主桁連続鈑桁橋(橋長271・5m)、鋼4径間少数主桁連続鈑桁橋(橋長175・5m)、単純合成床版橋(橋長30m)。下部工は、橋台が逆T式2基(A1、A2)、橋脚が張り出し式10基(P1〜P10)。
工事は19〜20年度の2か年で下部工を実施。その後、20〜22年度の3か年で上部工を行い、22年度で遮音壁等の付帯工を実施し、22年度内の完成を目指す。
橋梁本線部は松戸野田線バイパスの茂呂神社付近から西側へ約230mの区間。そこから道路は高架し、県道松戸野田線の中央消防署付近までの高架区間に側道が付く。交差点は、起点となる県道松戸野田線、終点となる松戸野田線バイパスとの交差のほか、中間で流山市道221号線など合計4か所。
同事業は、流山橋周辺地域で集中する交通の分散化による渋滞緩和や、つくばエクスプレス沿線開発に伴う新たな幹線ネットワークの強化、江戸川による地域分断への対応などを目的に、江戸川を渡河する新橋を計画し、本県と埼玉県の共同施行により実施している。
同事業の本県側と埼玉県側を合わせた全体計画は、事業区間が埼玉県三郷市前間地先〜流山市三輪野山地先。本県の主要地方道松戸野田線バイパスと埼玉県の主要地方道三郷松伏線を結ぶ。
埼玉県を含む事業延長は1960m。このうち本県側の延長は1280m。取付部は松戸野田線の現道から松戸野田線バイパスまでの830m。埼玉県側の延長は約680m。江戸川の渡河部は450m。
事業は有料道路事業を導入。総事業費は約170億円(一般事業費約86億円、有料事業費約84億円)を見込む。有料道路事業は埼玉県道路公社が実施。事業期間は18〜22年度の5か年。2車線を先行整備し、23年度の開通を目指す。
計画交通量は日量1万2700台を見込み、料金の徴収は供用開始から30年間。通行料金は普通車で150円。