可児市は、美濃金山城跡の整備基本計画案を公表した。城郭遺構部分や、国の史跡に指定された地域全体の整備スケジュール案を示した。城郭の主郭地区の基本設計を2020年度に、史跡全体の作業用仮設道路の基本設計を21年度に行い、22年度から順次工事に着手する。
整備基本計画案では、19年度から30年度までの具体的な整備スケジュールが示された。24年度までを短期計画とし、25年度から31年度までとそれ以降を中・長期計画としている。伐採などの環境整備や史跡の確認調査は全期間を通じて行う。なお、状況見極めなどのため、24年度にいったん整備計画を見直す。
短期計画の期間内では城郭部分は主郭地区、東地区の整備と、南地区の基本・実施設計の完了を見込んでいる。史跡全体としては、作業用仮設道路の建設完了を目指している。中・長期計画の期間内では、城郭遺構部分は南地区や西地区、出丸地区などの整備、史跡全体としては最新の研究結果を反映したサインの設置、新規見学ルートや石垣の整備などを行うとしている。
整備基本計画案の策定業務はイビソク中濃営業所(関市)が担当しており、1月31日までパブリックコメントを受け付けている。その意見を反映した上で、市が3月末までに整備基本計画として決定する。また、整備のための航空レーザーによる測量も行われており、中日本航空岐阜支店(岐阜市)が1月31日までにまとめる。
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建通新聞社