解体中の文化センター跡地に新ホールの整備を計画している徳島市は、文化団体等を対象とした基本計画策定に関するヒアリング調査を開始した。調査の実施期間は1月31日まで。あらかじめ案内したヒアリングシートを基に、新ホールに対するニーズや必要な機能などについて聞き取ることにしており、年度末までに取りまとめる基本計画(素案)やデザインビルド(DB)方式で発注する際に必要な要求水準書(案)にも反映させることにしている。
市によると、調査は市文化協会加盟団体の他、かつて文化センターを利用していた興業者等20団体程度が対象。ヒアリングに当たっては文化センター敷地を候補地とする整備方針を基に意見等を聞くことにしている。
建設予定地は徳島町城内1の敷地約4000平方b。市はJR徳島駅西側駐車場敷地を候補地とした際にも同様にヒアリング調査を行っているが、この時は一日も早い音楽芸術ホールの整備要望が強く、また独立したリハーサル室がないといった機能面などに難色を示す意見もあり、直接的ではないにしろ同地を断念したきっかけになっている。
市がまとめた文化センター敷地を建設予定地とした整備方針では、大ホールを1500席程度とし、小ホールを設けず、リハーサル室、活動室、その他諸室を機能的に配置した施設を想定。建設工事費(設計費、税含む)は79・8億円程度で、23年度の開館を目指している。
市は今後、年度末までに基本計画(素案)をまとめ、3〜4月にかけてパブリックコメントの手続きを行い、6月市議会定例会への基本計画(案)報告を目指していく。一方、7月上旬のDB方式による民間事業者の公募開始に向けた要求水準書の作成を進める他、この業務などをサポートするアドバイザリー業務を今月末にも委託する予定で、今回のヒアリング調査結果や有識者の意見などを踏まえながら、これら作業を並行して進めることにしている。
7月上旬の民間事業者の公募開始などが順調なら、11月上旬の事業仮契約の締結と12月下旬の契約・本契約手続きを目指すことになる。
提供:建通新聞社