鳴門市は、大津町の国道11号沿いに計画している交流拠点施設「道の駅なると(仮称)」について、経営・運営調査検討業務などを2月上旬をめどに委託するとともに、近く基本設計を外注する。順調なら用地取得作業などと並行して2019年度にかけて基本設計を進める他、19〜20年度で造成と建物の実施設計を行い、20年度に造成工事、21年度に建築工事などに着手する計画で、21年度内の開設に備えていく。
定住人口確保と交流人口拡大に向けた四国のゲートウエイ化推進プロジェクトの基幹施設として整備する。市は「道の駅」としての登録を目指しており、国土交通省との協定締結や開発申請、登録申請などの手続きも今後並行して進めることにしている。
市が昨年12月に策定した基本計画によると、「人が集い 出会い交流し 地域に広がる 笑顔と元気うずまく 道の駅なると(仮称)」をコンセプトに、休憩や情報発信、地域連携、防災・環境保全といった機能を導入し、地域活性化(鳴門の笑顔と元気と誇り)を実現する道の駅を整備する。
計画地は大津町備前島蟹田の越地内(JA大津松茂が建設中の産直施設のすぐ南側)の農地約1f。この産直施設と連携し、四国の玄関口という立地を生かした道の駅を整備し、交流人口増加などを目指していく。
機能別の導入予定施設は、休憩機能については、24時間利用可能な駐車場やトイレを整備する他、屋内外休憩スペースなどを設ける。情報発信機能については、道路情報施設の他、地域情報発信施設、サイクリスト支援施設を設け、観光・地域情報の提供を図る。
また、地域連携機能では、飲食施設(産直レストラン、軽飲食施設)、物販施設(物産館、パン工房)、交流体験学習施設(交流広場、体験交流研修施設、屋内プレイルーム)、管理施設といった6次産業化の拠点や管理部門などを設けた施設を整備する。防災・環境保全機能では、道路利用者の1次避難場所として避難者などに72時間対応できる非常用電源装置、災害時用トイレ、電気自動車充電施設を備えることにしている。
施設規模は駐車場(113台)5800平方b、トイレ200平方b、休憩スペース120平方b、情報発信施設50平方b、サイクリスト支援施設50平方b、産直レストラン300平方b、軽飲食施設150平方b、物産館300平方b、パン工房100平方b、交流広場500平方b、体験交流研修室250平方b、屋内プレイルーム100平方b、管理事務所80平方bなどを想定。建築面積合計は2100平方bを見込んでいる。
事業に当たっては、公設民営を前提に指定管理者制度による管理運営を図る。このため近く経営・運営調査検討業務を委託し、マーケティング戦略の策定や収益性予測などを図ることにしている。
基本設計の委託手法は現在検討中。遅くても3月の契約を目指す。基本計画の策定は四国建設コンサルタント(徳島市)が担当した。
提供:建通新聞社