岐阜県岐阜駅周辺鉄道高架工事事務所は、名鉄岐阜駅から岐南駅までを高架化する「名鉄名古屋本線鉄道高架事業」を行うため、都市計画案の縦覧に向けて作業を進めている。縦覧時期については非公表としながらも同事務所は早期に行いたい考えでいる。
名鉄名古屋本線鉄道高架事業区間には開かずの踏切やボトルネック踏切など13カ所の踏切があり、慢性的な渋滞などが発生している。これを解消し、分断された市街地を活性化するため、同事業を行う。
事業区間は延長約2・9`。このうち、連続立体交差事業区間は約2・1`で、加納駅と茶所駅を廃止して統合駅を整備する。起点側の岐南駅と終点側の名鉄岐阜駅ともに現在の高さとし、統合駅は高さ約7bの位置に設置する。岐南駅と統合駅の間に茶所検車区を設置する。その付近の最高高さは約10bとなる。残る0・8`の区間は岐南駅付近約0・4`と名鉄岐阜駅付近約0・4`で関連事業を行う。
これまでに岐阜県では、踏切の交通量調査や、詳細設計に向けた道路・水路などの現地測量などを行った。2018年度も環境調査や土地区画整理事業の施行区域の境界測量、現地測量などを行っている。岐阜市でも整備効果を示す資料などを作成している。
今後は、都市計画案の縦覧や岐阜市都市計画審議会、岐阜県都市計画審議会などを経て、都市計画決定する。その後、都市計画が事業認可されれば用地調査や詳細設計、用地取得を行い、工事着手する。工事には15年程度かかると見込まれている。
高架化の他、関連事業では統合駅周辺での土地区画整理事業、高架側道の整備、境川と新荒田川の河川改修などを行う。関連する事業には岐阜市が施行する事業も含まれる。
土地区画整理事業は、敷地面積が約2fで、都市計画道路岐阜笠松線と栄町蔵前線が交差する敷地内に駅前広場や公園などを配置する。
同事業は、JRと名鉄各務原線の高架化を含めて、岐阜駅周辺連続立体交差事業として行っている。
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建通新聞社