名古屋市は2019年度予算の編成に向けて、財政局査定内容(財政局案)を公表した。一般会計部局の臨時・政策経費(政策的な判断が必要な事業で、各局が配分された財源とは別に要求する事業)の総額は906億5300万円(債務負担行為の額は限度額)。これら財政局案とは別に、24億5600万円が「災害」事項として区分されている。
18年11月の各部局要求内容以降の追加項目に対する財政局案をみると、名古屋駅周辺まちづくりで、リニア中央新幹線新駅周辺のまちづくり検討に1800万円、名古屋駅駅前広場の再整備に向けた検討に5億0100万円を計上する方針。
また、栄角地(錦3丁目25番街区)の事業者提案募集に向けた募集要項の作成・支援業務を実施するため、費用1700万円を認めた。市有地約1822平方bと、同地の東側を所有する大丸松坂屋グループの約3040平方bと合わせた4862平方bを事業者提案募集により一体的に開発することで、栄地区の魅力向上と地区を先導する開発を目指す。
科学館でのノーベル賞受賞者顕彰施設の整備では、事業費4100万円と債務負担行為(限度額8億9000万円、期間は20年度)を設定する。
保育所などの利用待機児童対策では、22億7900万円を認めた。民間保育所などの整備補助の他、老朽改築補助、賃貸方式による保育所設置補助や賃料補助の拡充などに充てる。
市民御岳休暇村セントラル・ロッジと展望台の復旧工事には3億5600万円を計上する方針。
その他の追加項目で、財政局案に盛り込まれた主な事業は以下の通り。
▽区役所・支所非常用発電機の整備設計―1700万円▽中央卸売市場北部市場の事務所・駐車場などトイレ改修―1億1200万円▽中央卸売市場北部市場照明設備・給排水管改修―3億4600万円▽文化小劇場のつり天井落下対策―1300万円(債務負担行為限度額1億0800万円、期間は20年度)▽八事福祉会館移転改築に伴う地質調査・測量費―400万円▽橘小学校複合化施設整備に向けた調査費―300万円▽旧教育館解体設計―300万円▽大高小学校の法面復旧―8800万円▽住宅の低炭素化促進補助(拡充)―1億1200万円
提供:建通新聞社