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日刊建設工業新聞
2019/01/15

【鳥取】建設担い手確保連携協/イメージアップ施策拡充など/次年度の重点施策を決定

 建設分野担い手確保・育成連携協議会(会長・山田和成県建設技術センター代表理事)は10日、小中学生や保護者の建設業界に対するイメージアップ施策の拡充など、次年度に取り組む重点方針を固めた。
 連携協が発足して2年。これまでの取り組みでは、魅力発信ガイダンスやインターンシップ、資格取得講座に参加した高校や鳥取大学の学生は17年度の496人から18年度は701人に増加。土木系学科を設置する専門高校のアンケート結果からも、建設関係企業に就職を希望する生徒の割合は16年度の41%から18年度は59%に上昇。建設業に目を向ける、きっかけづくりに一定の効果がみとめられた。
 離職防止対策の既就労者への資格取得支援でも、1・2級土木施工管理技士試験の対策講座を開いて合格率は全国平均を上回った。さらに18年度からはニーズに応えて1級の実地試験対策に絞った講座も開講している。
 こうした実績をもとに、連携協は引き続き取り組みを継続する方針を確認。拡充する柱の一つ、小中学生と保護者のイメージアップ施策では、女性技士会と連携した魅力発信や、大学生が土木技術者と交流する「ツナガルドボク」を活かしたプログラムを推進する。
 また、土木系以外の高校生にも担い手の間口を広げるため、ロボットや3次元測量など最先端の土木技術をPRするシンポジウムを開催。電気電子・機械・情報処理学科、普通科高校の生徒にも関心を寄せてもらう。
 さらに、実際に現場を下支えする技能労働者にもスポットを当てて支援内容の検討に着手する。4月から稼働する建設キャリアアップシステムの活用を模索。専門工事業ごとに技能者の実態を把握することから始める。
 県庁であった連携協には、県土整備部の山内政己部長や鳥取大学、県教委、建設業協会、測量設計業協会から委員9人が出席。山田会長は「災害が多発し、建設産業の役割はより大きくなっている。2年間の課題を整理して次のステップに進まなくてはならない」と述べ、各機関にさらなる連携を呼び掛けた。

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