大阪府は、旧府立成人病センター跡地など(大阪市東成区)の処分・活用に向けたマーケット・リサーチ(市場調査)を実施し、結果を公表した。ファミリー・高齢者向け住宅や、商業・サービス施設などを整備する提案があり、府では今後、提案を基に活用策の具体化を進めていく方針だ。
調査対象となったのは▽旧府立成人病センター跡地(約1万5450平方b)▽旧大阪府環境農林水産総合研究所跡地(約7900平方b)▽民間医療施設用地(約1100平方b)―の3区画。成人病センター跡地には病院棟(延べ床面積3万6178平方b)、本館(同1万3636平方b)、MR棟(同393平方b)などの既存施設があり、他の2区画についても建物が現存する。
今回の調査で提案した事業者は9者。提案結果の概要によると、用地取得の方法では全者が更地状態での買収を希望。取得の範囲については大半が3区画を希望した。施設計画では、▽ファミリー・高齢者向け住宅▽商業・サービス施設▽健康・医療・介護施設▽オフィス▽ホテル▽学生向け寮―などの提案があった。
府では、2020年度までに跡地の土地を処分したい考えで、14年にまちづくり方針を策定。これによると、対象地は中央大通を挟んでUR都市機構森之宮団地の南側にある大手前・森ノ宮地区。エリアの北側3分の2程度をにぎわい創出ゾーンとし、大学や研究機関、医療関連産業を誘致。南側は多世代交流居住ゾーンで、有料老人ホーム、分譲マンションなど居住機能の導入を図る。
エリアの全体面積は3万3260平方b。西側区域については、大阪健康安全基盤研究所の施設を整備することが決定している。
提供:建通新聞社