日本工業経済新聞社(茨城)
2019/01/11
【茨城】桜川市が新庁舎基本構想案/大和庁舎敷地中心、延べ9500u規模
桜川市の新庁舎建設基本構想の素案がまとまった。構想案によると、新庁舎の位置は「大和庁舎敷地を中心とした周辺の市有地」とし、規模は延べ9500uを基準とした。このうち既存庁舎の一部を再利用する場合、建設規模は延べ8500u程度を想定。2018年度に基本構想を策定し、19〜20年度に基本計画、20〜21年度に基本設計、22年度に実施設計をまとめる予定。23年度にも本体工事に入り、24年度の竣工、25年度の供用開始を目指していく。
市は現庁舎の老朽化をはじめ、耐震性能の不足、自家発電設備がないなどといった防災拠点機能の不足、分庁舎方式による庁舎機能の分散などの問題を踏まえ、耐震対策、防災拠点の整備、効率的な行政運営などを推進するため、新庁舎の建設を計画した。
現在は大和旧庁舎(1971年築、RC造2階建て、延べ1399・07u)と同新庁舎(93年築、RC造3階建て、延べ1079・34u)、岩瀬第1庁舎(61年築、RC造地下1階地上2階建て、延べ1446・64u)と同第2庁舎(80年築、RC造地下1階地上3階建て、延べ2259・45u)、真壁庁舎(73年築、RC造3階建て、延べ3235・07u)の5施設が大和、岩瀬、真壁の各地区に立地している。
新庁舎は分散している機能を集約するため、本庁舎方式を採用。また新庁舎とともに、残る2地区へ支所を設置する方針。
基本方針には@防災拠点として機能する庁舎A市民サービスの向上を目指した庁舎Bシンプルで機能性と経済性に優れた庁舎―を掲げる。
新庁舎の位置は、高台で地盤が強固などの防災性、市の中央に位置する地理的条件と利便性の高さ、市有地が集積していることや既存庁舎を再利用できる経済性などから「大和庁舎敷地を中心とした周辺の市有地」を選定した。
延べ床面積は検討委員会の答申を踏まえ、9500u(既存庁舎の一部を再利用すれば8500u)を基準に検討を進め、基本計画や基本設計で適正規模を算定する。構造についてはS造やRC造、免震や耐震などが考えられることから、専門家の意見を参考に検討していく。
事業費は基本構想で明示せず、基本計画策定時に算定を行っていくにとどめた。なお財源には合併特例債や公共施設整備基金を活用する予定だ。
新庁舎はなるべく早期に建設したい考え。現在は構想案に対する意見公募を実施しており、19年度から基本計画などに取り掛かり、23年度の着工を図る。新市建設計画で定めた25年度までの完成を目指す。