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建通新聞社(東京)
2019/01/10

【東京】都 広尾病院改築、19年度に地盤調査

 東京都は、2019年度に広尾病院改築に向けた地盤調査などの現地調査に着手するとともに、改築に先立ち実施する広尾看護専門学校の仮校舎整備に向けて基本設計作業を開始する。病院経営本部はこれに伴う調査費などに4800万円、福祉保健局は基本設計費などに6600万円が必要だとして、それぞれ19年度予算で確保するよう要望している。
 広尾病院(渋谷区恵比寿2ノ34ノ10)の現在の施設規模は、本館が鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上8階塔屋2階建て延べ3万4104平方b(1980年完成)、別館が鉄骨造3階建て延べ2120平方b(2000年完成)、看護師宿舎(さくら寮)が鉄筋コンクリート造5階建て延べ1578平方b(87年完成)、災害研修施設・看護師宿舎が鉄骨造4階建て延べ1837平方b(04年完成)などで、全体で延べ床面積4万0623平方b。老朽化や劣化への対応と、災害拠点病院としての機能強化が求められているため改築する。
 既存の病床(469床)を400床程度に縮小し、隣接する広尾看護専門学校(渋谷区恵比寿2ノ34ノ10、敷地面積3258平方b)の用地などを活用して現在地で建て替える。大規模地震が発生した場合でも診療を継続できるよう免震構造を採用する。現在地で病院運営をしながら工事を進める“居ながら改築”の手法を採用。整備期間中の診察規模については、可能な限り現状の規模を維持する。
 現在、病院経営本部が広尾病院と広尾看護専門学校の整備基本計画策定作業を久米設計(江東区)で進めている。新たな病院と看護専門学校の施設配置、建物・設備や部門・機能の配置と規模などを検討するとともに、既存施設解体から新築までのスケジュール、仮設計画などを整理し、基本設計から工事完了までの概算事業費を算出する予定だ。
 これを踏まえ、19年度に広尾病院で地盤調査など現地調査を実施し、設計委託に向けた条件を整える。
 また、広尾看護専門学校については、都立松沢病院キャンパス(世田谷区)に一時的に移転する方針で、延べ床面積約6700平方bの仮設校舎を設置し、広尾病院と看護学校の改築が完了するまでの間、利用する計画。福祉保健局が18年度に移転先の敷地条件などを踏まえて基本計画を作成し、19年度に基本設計に着手する。
 都では現地調査や看護学校の移転整備の進展を踏まえながら、広尾病院改築の整備内容やスケジュールを固めていく考え。

提供:建通新聞社