倉敷市は12月27日、平成30年7月豪雨で甚大な被害を受けた真備地区の復興に向け、基本理念や主要な施策などを示す「真備地区復興ビジョン」を発表した。市が管理する3河川を浚渫し治水対策を図る他、災害公営住宅の整備などが盛り込まれ、本格的な復興に向けた動きを加速させる。
市は3月までにビジョンを基に具体的な施策や実施期間を示す復興計画をまとめる。対象地域は真備町全体で、期間は5年間(2019〜23年度)。伊東香織市長は、「本格的な復興に向けた取り組みが始まる。被災者と共に一歩ずつ進めていきたい」と述べた。
基本理念は「豊かな自然と歴史・文化を未来へつなぐ真備〜安心・きずな・育みの町」。基本方針では、災害に強いまちづくり、住み続けられるまちづくりなど五つの方針を掲げた。
治水対策として、市が管理する大武谷川(延長730b)、内山谷川(延長330b)、背谷川(延長500江b)の浚渫工事を19年の梅雨時期までに行うことを新たに追加。また災害時の緊急輸送を円滑い実施する幹線道路整備なども盛り込んだ都市基盤づくりを進める。
この他、安定した住まいの確保に向け災害公営住宅の整備は、被災者に実施中のアンケートの結果を基に規模や建設地など検討していく。
「提供:建通新聞社」