名古屋市緑政土木局は、世界の「AIOIYAMA」プロジェクトで、相生山緑地の基本計画素案を明らかにした。緑地の環境に極力影響を与えないゾーニングとして、都市計画道路弥富相生山線の北側を自然ふれあいゾーンとし、同線南側エリアのうち、北側を自然保護ゾーンと芝生広場・ふれあいの丘、南側に自然ふれあいゾーンとスポーツ広場・デーキャンプ場をそれぞれ配置する案を提示している。今後は、同素案と同緑地周辺の渋滞対策や入り込み交通対策などについて地域住民・団体の意見を反映した修正案をまとめ、都市計画道路の廃止や緑地追加の都市計画変更手続きを進めていく見通し。
緑地のコンセプトは「人と自然が共生する相生山の森」とし、具体的方策に▽緑地環境の保全▽ユニバーサルデザインへの配慮▽災害時にも利用できる施設整備―を掲げた。廃止を計画する弥富相生山線は、建設済みの道路部分を活用してふれあいの丘へのアクセス園路を確保するとともに、未着手区間についてはこれまでの計画位置に園路は整備しないとする。
ふれあいの丘は、緑地中央部西側に配置し、心と身体のバリアフリーを実現する場所とする。園芸療法や自然と農とのふれあいの場、ユニバーサルデザイン遊具を配置する。芝生広場は緑地中央部東側に設ける。
緑地南側の東部に設けるスポーツ広場には背延ばしベンチやぶら下がりなどの健康遊具を配置し、幅広い年代の人がスポーツ、健康づくり、リハビリ活動ができる場とする。
災害時にも対応できる施設整備には、災害対応型トイレや災害時にテント化もできるバーゴラなどを挙げる。
周辺の渋滞対策では、県道221号線岩崎名古屋線が県道59号名古屋中環状線と交差する島田交差点前後の区間と、県道59号の野並交差点〜古鳴海交差点区間で対策を実施。車線の追加や信号現示の変更を検討する。
入り込み対策は、ハンプや狭さく設置、交差点コンパクト化などを16年度から実施。必要に応じて対策を追加していく方針。
天白区に新たな都市公園を生み出す同PJ対象地の相生山緑地は、都市計画上の面積が123・7f。同緑地内の道路事業を廃止する区間の面積は約1・2fある。
提供:建通新聞社