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建通新聞社(岡山)
2019/01/07

【岡山】総社市 7月豪雨の復興ビジョン 5カ年で22億円

 総社市は、平成30年7月豪雨に対する復興計画の策定に向け、「市民に寄り添う「絆」の町 そうじゃ」を基本理念とする「総社市復興ビジョン」を発表した。このビジョンを基に2019年3月末までに具体的な事業の実施予定を盛り込む総社市復興計画を策定する。
 片岡聡一市長は「5カ年で総額22億円を投じる。これまで応急復旧に51億円を計上しており、総額で73億円となる。19年度の当初予算から必要な予算措置を図っていく」と話し「市民に寄り添い、最速で最大限の力を振り絞って復興に導いていきたい」と決意を述べた。
 復興ビジョンは、三つの基本方針を掲げ、「強くてしなやかなまちづくり」では、災害に強い社会基盤の整備をはじめ、防災拠点の整備や避難所の見直しなどを行う。特に、内水氾濫を防ぐための排水ポンプの設置には約10億円を投じる。また、緊急車両が通行可能な道路の整備や森林の整備、地域集会所の改修などによる防災拠点の整備などが盛り込まれた。
 「人口・経済が上昇するまちづくり」では、住宅新築助成金などの被災者への支援を拡大し定住を促進させる他、企業誘致・立地も進め産業の活性化を図る。
 特に大きな被害を受けた「下原地区・昭和地区の復興と新たなまちづくり」では、地域集会所改修などによる防災拠点の整備、緊急車両が通行可能な道路の整備、美袋駅前の再開発と商業施設誘致などが盛り込まれた。また、住まいの確保に対しては、仮設住宅の基礎部分を改修し、復興住宅として退去時期以降も入居を可能にする。
 今回盛り込まれた事業のうち、緊急車両の通行が可能な道路整備や美袋駅前の再開発、地域集会所の建設に向けた用地取得費用、設計費などを19年度当初予算案に計上する方針。排水ポンプの増設については具体化できるところから着手する予定。

「提供:建通新聞社」