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北陸工業新聞社
2018/12/26

【新潟】着手前のリスク分析を/事業費倍増で指摘相次ぐ/県公共事業評価委 

 新潟県は25日、18年度第2回公共事業再評価委員会(委員長・大川秀雄新潟工科大学学長)を開いた。土木部所管の14事業50カ所のうち、7事業9カ所について審議を行った。
 冒頭、中田一男土木部長が「近年災害が激甚化し、あらためて社会資本整備の重要性を認識しているところ。この会議を県民に事業を理解してもらうための場としたい」とあいさつ。続いて審議に入り、道路2カ所、河川1個所、海岸2カ所、治水ダム1個所、砂防3カ所を対象に、事業の説明と委員による意見交換が進められた。
 このうち道路事業で対象となったのは国道290号人面改良(長岡市)と主要地方道新発田津川線白川道路の2カ所。人面改良は橋梁1橋を含むL=0・44キロの道路改良を行うもので、橋台基礎構造および仮締切工法の変更、用地取得困難個所の回避によって事業費が当初の4億6800億円から8億1200万円に増加。また、白川道路は同じく橋梁1橋を含むL=0・8キロの改良を行うもの。11年7月の新潟・福島豪雨に伴う阿賀野川災害復旧助成事業を受けた設計変更、想定していなかった地盤改良工事の追加で計29億5000万円増額され、全体事業費は当初の33億円からほぼ倍の62億5000万円まで膨らんだ。
 増額が重なったことで委員からは「倍増は民間では考えられない」「最初の判断は間違っていなかったか」といった指摘が相次いだ。複数の委員が事業のリスクヘッジを求め、リスクを見込んだ予算措置や、長期化を避けるため着手後は速やかに進めていくことなどを提案した。

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