県建設工事等入札契約審議会(会長・谷口朋代鳥大院工学研究科教授)はこのほど、県が18年度第1―2四半期に発注した建設工事と委託業務の契約状況を審議した。落札率が高かったものなど9件を抽出し、県の各発注機関に説明を求めた。
長和瀬地区急傾斜対策工事は落札額と予定価格がぴったり一致。県の担当者は予定価格を事前に公表していた工事で、工事費内訳書も適正に積算されており、問題はないと回答した。
今年5月から6月にかけて発注された国道181号岸本バイパスでは、1〜5工区のうち2工区だけが落札率が99・1%と高く、他工区に比べて積算に違いはないかと指摘。県は応札した5社のうち4社が調査基準価格を下回って無効となった入札の経緯を説明した。
また、入契審は藤津2地区急傾斜事業の補償業務で納期の遅れを原因とした資格停止を取り上げ、期限内に業務が完了できるよう再発防止策を求めた。これに対し、県は業務の途中で調査が終わった家屋から順に内容を確認するなどの改善策を示した。
このほか今年3月にあった工事成績の不服申し立てをきっかけに、県が策定した建設工事「改善指示書」の発出基準(19年1月1日施行)が了承された。
日刊建設工業新聞