茂原市は16日、「第3回(仮称)茂原市民会館建設検討委員会」(委員長=倉田直道・工学院大学名誉教授)を開き、新市民会館の基本計画案について審議、承認した。基本計画案では建物規模を延べ約6300uとし、概算事業費を約71億円(うち建設費60億円)とした。整備手法は、市の財政負担を考慮し、従来方式とPFI方式の両面で検討。PFI方式の場合はBTO方式とする。PFI可能性調査を実施するかどうかを判断するための調査や候補地の現地調査などを来年度で実施する予定。
新市民会館の建設場所については、5か所の候補地を抽出し検討。交通アクセスが良好で、公共公益ゾーンとして市役所など官公庁機能が集積し、人々が集まりやすい「現市民会館・中央公民館敷地」(茂原101)を候補地とした。
施設は大ホール部門(約2900u)、多目的ホール部門(約300u)、創造支援部門(約500u)、管理運営部門(約100u)、共用部門(約200u)の5部門で構成し、ほかに共用部(約1400u)、機械室(約900u)などを加え、建物規模を延べ約6300uと設定した。大ホールの客席は800席程度とし、平土間形式にした場合は1000人程度収容可能とする。
建設に係る事業費は概算約71億円と試算し、維持管理費に係る事業費は毎年約1億円を見込んだ。概算事業費(施設整備費)の内訳は、▽設計費約3億円▽建設費約60億円▽外構費約2億円▽備品購入費約2億円▽既存建物解体費約4億円。
事業スケジュールは、本年度の基本計画をもとに、来年度でPFI可能性調査を実施するかどうかを判断するためのPFI導入基本方針に基づく検討を行うとともに、建設候補地となっている現市民会館・公民館の現地調査を実施。PFI導入可能性調査を実施する場合は20年度に行う。
PFI(BTO)方式を採用する場合は、21〜22年度で事業者を選定し、22〜23年度で基本・実施設計を行い、24年度に着工。24〜25年度の2か年で工事を実施し、26年度早期の開館を目指す。
一方、従来方式の場合は、20年度で設計者を選定し、21〜22年度で基本・実施設計を行い、23年度に着工。23〜24年度の2か年で工事を実施し、25年度内の開館を目指すことになる。
基本計画案は、来月中旬から1か月間でパブリックコメントを実施し、市民の意見を取り入れて年度内にまとめる。基本計画の策定はシアターワークショップ(東京都渋谷区神宮前6―23―3)、整備手法に関する調査はパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区新町1―7)がそれぞれ担当。
同事業は、既存の市民会館・中央公民館の老朽化に伴い、市民会館機能と公民館機能を備えた複合施設を整備するもの。