日本工業経済新聞社(茨城)
2018/11/21
【茨城】日立市が大甕駅東西広場19年度工事
日立市は大甕駅周辺地区整備事業を推進しており、2019年度には東西の駅前広場整備に着手する計画だ。西口広場は約4500uで新設し、東口広場は約3000uの再整備を行う。発注は19年度早期か、早ければ本年度末に行う可能性もある。南北アクセス道路の整備では駅北側の約200mの残区間を19年度内に整備する予定。地下駅舎と自由通路の一部は、12月8日に供用開始する。
大甕駅の周辺地区には西側で茨城キリスト教学園が立地し、東側には多様な先端産業が集積。将来のまちづくりの拠点として高いポテンシャルを有している地域だが、JR常磐線による東西市街地の分断や道路ネットワークの脆弱性、東口交通広場への周辺交通の集中、日立電鉄線廃線に伴う交通結節機能の変化などが課題となっていた。
市ではこれらの課題を解決するため大甕駅周辺地区整備計画策定委員会による検討を重ね、12年3月に大甕駅周辺地区整備計画を策定。「自由通路の新設」「駅舎の改築」「西口駅前広場の新設」「南北アクセス道路の整備」の4事業に取り組んできた。
自由通路の新設と駅舎の改築はJRと協定を締結して事業を委託。15年9月から本体工事を進めてきた。施工者は東鉄工業梶i東京都新宿区)・鉄建建設梶i東京都千代田区)のJV。
施設概要は鉄道施設が地上1階、地下1階延べ約945u。主要設備はコンコース、旅客トイレ、多機能トイレ、待合室、店舗。上りと下りのホームそれぞれに階段とエレベーターを設置する。
都市施設(自由通路)は延長81m、有効幅員5・5m。東口側に階段3箇所、エレベーターを1基、西口側には階段2箇所ちエレベーター1基をそれぞれ整備する。
これから工事を行う駅前広場のうち、西口の広場は大甕駅東側への交通の集中を緩和し、鉄道やバスなどの乗り換えの利便性を高めることを目的として新設する。面積は約4500uで用地は取得済み。
一方の東口ではロータリーは安全性に課題がある箇所の構成を変えるなど、既存施設を再整備する。整備面積は約3000u。
いずれの広場も設計は潟gーニチコンサルタント(東京都渋谷区)が担当。完成は20年3月ごろを目指す。
南北アクセス道路は西口駅前広場へのアクセスのため県道日立港線と大みか北通りをつなぐ一般道路を整備。延長は約1・2km、標準幅員14m(片側1車線、両側歩道)。駅から南側については本年度で発注がほぼ完了。残区間は北側の約200m区間で、広場同様に19年度末の完成を目指す。