彦根市は、一昨年度に策定した「彦根市図書館整備基本計画」において、市域の北部館と位置づける現在の市立図書館について、19年度に耐震補強工事の実施を予定している。
市教育委員会では、昨年度に行った耐震診断(担当・水原建築設計事務所)の結果をもとに、今年度の上期に耐震補強に係わる実施設計を行い(担当・双葉建築設計事務所)、耐震補強工事の実施に向け19年度の当初予算に工事関連費の要望等の準備作業を進めている。
現在の彦根市立図書館(尾末町8番1号)は、昭和53年から54年にかけて建設されもので、RC造2階建(一部3階建)、延2743平方b規模。蔵書冊数は63万4300冊余りで、団体貸出用と動く図書館用を含めると75万5000冊となり、利用人数は年間10万7000人を数える(平成29年度)。
築後40年近くが経過し老朽化が顕著となっていることから昨年度に耐震診断を実施したところ、耐震補強が必要と判定され、国の交付金(補助金)等を活用して19年度事業で、現図書館を対象に耐震璧やブレスの設置、アンカーボルトによる柱の補強など、耐震補強工事を実施する方針。
一昨年度に策定の彦根市域における図書館整備基本計画においては、彦根市の図書館サービスの拠点となる「中央館」を新たに建設するとともに、市の北部と南部域にそれぞれの特性を生かした「地域館」を設置。地域館は、今回の耐震補強を予定する現在の彦根市立図書館を「北部館」とし、稲枝地域に新たに「南部館」を建設する計画。
また、基本計画における「中央館」と「南部館」については、それぞれ建設用地の検討や交付金など財源確保に係わる調査、近隣の図書館視察等を進めており、基本計画に沿って今後も引き続いて具体化に向けた取り組みを推進していく。
提供:滋賀産業新聞