東京都港湾局は、さらなる環境負荷低減と災害発生時のエネルギー確保を目的に海上公園に再生可能エネルギーを導入する。これに先立ち、導入が可能な再生可能エネルギーの種類や規模を絞り込むため、基礎調査をテイコク(千代田区)で開始した。それぞれの公園の特性に応じた再生可能エネルギーの種類や規模を検討するとともに、導入が有効だと考えられる公園を3カ所程度選定して、施設・設備配置や整備スケジュールなどを考え事業計画案をまとめる。
都では海上公園の整備・運営の指針として2017年度に策定した「海上公園ビジョン」の中で、環境負荷を低減するための省エネルギー化や、再生可能エネルギーの活用拡大に取り組む方針を打ち出している。
これに基づき▽大井ふ頭中央海浜公園▽東京港野鳥公園▽城南島海浜公園▽お台場海浜公園▽辰巳の森海浜公園▽若洲海浜公園▽葛西海浜公園―など35公園と、未開園の▽海の森公園▽有明親水海浜公園▽芝浦北ふ頭公園▽晴海緑道公園―の4公園について、太陽光、太陽熱、風力、木質バイオマス、排熱、廃棄物といった再生可能エネルギーの導入に向けた検討を行う。
公園ごとに施設概要や利用者数、エネルギー使用量、利用者の声を把握・整理しつつ、技術適性や需要適正、立地適正、コスト適正などを考慮して導入可能な再生可能エネルギーの種類、導入方法を検討する。その上で、導入が有効だと考えられる公園を3カ所程度に絞り込み、それぞれ設備の種類やスペック、導入費用、維持管理費用、整備スケジュール、エネルギー削減効果を整理して配置計画を取りまとめる。併せて導入の優先順位やスケジュールも検討し、事業化に伴う課題を整理して事業計画を作成する。
提供:建通新聞社