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建通新聞社四国
2018/12/14

【香川】県公共土木施設被災と災害査定状況

 「平成30年7月豪雨」や、台風21号など相次いで襲来した台風により今年は香川県内でも公共土木施設などが例年に比べ多く被災した。国の公共土木施設の災害査定は1、2次査定が終了。12月17日からは3次査定が始まる。
 県内の被害と災害査定状況を見ると、7月の西日本豪雨により公共土木施設で156カ所が被災し、被害額18億9100万円余に上った。このうち、国の公共土木施設災害復旧事業に適用できる箇所は、9月に行われた第1次災害査定で、県と市町を合わせて県全体で80カ所、10億4300万円余の事業採択を受けた。
 県管理施設では、まんのう町の金倉川護岸洗掘による堤防崩壊や、坂出市の県道高松王越坂出線などの47カ所で7億1800万円の災害査定を受けた。
 県ではすでに46カ所の工事を発注済みで復旧工事に順次着手。残り1カ所も入札手続き中。この他、土砂災害発生箇所のうち、放置すれば次期降雨等で重大な被害発生の、恐れのある4カ所は、国から災害関連事業に採択されたため、11月補正予算案に提案した。
 災害関連緊急砂防事業で新規に石舟川(高松市国分寺町)に9030万円を計上。測量設計や用地補償を進めており、議決後の年明けに山腹工として擁壁工事に着手する。また、災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業として、新規に高松市屋島西町の屋島西町地区に2709万円を盛り込んでおり、測量設計・用地補償を進めつつ、年明けにも法枠工に着手する。
 一方、市町への補助となる災害関連地域防災がけ崩れ対策事業補助で満(1)地区(三豊市詫間町)と横防(2)−2地区(直島町)にそれぞれ3412万円と1305万円を新規計上しており、県議会議決後に三豊市、直島町が年度内に法枠工などに着手する見込み。
 7月豪雨以降も台風20・21・24号などが接近し県内の公共土木施設に被害をもたらした。7月豪雨以降県全体で226カ所、23億7000万円余の被害額が発生した。
 このうち県管理施設では153カ所、16億0200万円余の被害となった。8月の台風20号、9月上旬の台風21号、秋雨前線豪雨と9月下旬の台風24号により県管理施設で51カ所、3億8000万円余の被害額に上った。
 台風21号により被害が発生した14カ所、6600万円と秋雨前線豪雨による6カ所、被害額400万円で、国の公共土木施設災害復旧事業として8カ所が11月の第2次災害査定で採択された。県管理施設ではさぬき市造田是弘の鴨部川護岸の損傷復旧や、さぬき市の、県道田面富田西線の路肩崩壊復旧などのため、入札手続き中。
 台風24号よる被災は当初、県管理施設で42件、3億8800万円余の被害額が発生。小規模を除き、工法の再検討など精査した結果、被害箇所は28件、被害額8億7400万円に確定した。今後12月17日から国の第3次災害査定を受け、事業採択されれば年度内に復旧工事に着手する見込み。また、7月豪雨被害被害で残っていた1件(県道本島循環線・丸亀市本島)についても現地地質調査と観測が完了したため、2019年1月に国の災害査定を受ける予定。

提供:建通新聞社