建通新聞社(東京)
2018/12/12
【東京】都 既存コンテナふ頭を抜本的に改良・更新
東京都港湾局は、今後も増加が見込まれるコンテナ貨物取扱量に適切に対応し、東京港の機能を最大限に発揮させるため、既存コンテナふ頭の抜本的な改良・更新に着手する。大井コンテナふ頭と青海コンテナふ頭の利用者を、今後供用する中央防波堤外側コンテナふ頭に移転し、その跡地を種地に利用しながら、コンテナヤードの拡張や係留施設の改良、荷役施設の更新などを実施していく考え。具体的な事業内容の検討と港湾関係者との調整を2020年度までに行い、同年度から順次、事業化していく。
東京港のコンテナ貨物取扱量はほぼ一貫して増加傾向にあり、17年には505万TEU(=20フィートコンテナを1単位とする貨物量)に達している。中央防波堤外側Y1バースを供用したものの施設能力は365万TEUにとどまっており、施設能力を大きく超えるコンテナ貨物を取り扱っているのが実情。中央防波堤外側ではY2、Y3バースを20年代中ごろまでに順次供用する予定だが、そのころにはコンテナ貨物の取扱量が610万TEUに達する見通しで、新規のふ頭整備だけでは十分な対応が難しい。
そこで、港湾関係事業者の理解と協力を得ながら、大井と品川、青海の既存コンテナふ頭の抜本的な改良・更新を実施し、施設能力を強化する。
大井・青海コンテナふ頭の利用者を、18年度に完成するY2バース(ヤード)や整備中のY3バースに移転し、それによって生じる既存ふ頭の種地を活用して、改良・更新を進める。ターミナルの数を減らすことによる荷さばき施設(コンテナヤード)の拡大や、係留施設である岸壁の増深、荷役機械の更新などを検討しており、これら具体的な事業内容の検討と港湾関係者との調整を20年度末までにまとめ、同年度から順次、事業に着手していく。
提供:建通新聞社