京都市上下水道局は7日、31年度当初予算案編成にあたり、主な事業の概要などをまとめ明らかにした。
31年度は、経営の効率化による支出の抑制と重要な事業の着実な推進に重点を置いたメリハリのある予算編成を行う方針。防災・減災対策や未来への投資を充実させる。
主なものをみると、水道事業では水質自動監視装置の更新・増設に約2億2000万円を計上。30年度策定の更新・増設計画に基づき、31年度は山間地域に水質自動監視装置を設置する工事に着手する。
水道施設の改築更新・地震対策に約28億円を計上。新山科浄水場導水トンネル及び松ケ崎浄水場の高区1・2号配水池の更新・耐震化等に引き続き取り組むほか、新山科浄水場2系ちんでん池改良、蹴上浄水場第1最高区配水池耐震化、松ケ崎浄水場中央監視制御設備更新等の工事に着手する。
水道管路の改築更新・地震対策に約120億円を計上。水道管路の更新をスピードアップし、更新時には耐震性・耐久性に優れる管材料を使用する。また隣接する給水区域間をつなぐ連絡幹線配水管を布設し、バックアップ機能の強化を図る。
水道スマートメーターの実証試験の実施に約300万円を計上。山間地域を中心に試験導入する。
下水道事業では下水道施設の改築更新・地震対策に約51億円を計上。31年度は伏見水環境保全センターの分流系最初沈殿池改築工事等に着手する。
水環境対策(合流式下水道の改善)に約29億円を計上。31年度は津知橋幹線等の整備を引き続き進める。
下水道管路の改築更新・地震対策に約27億円を計上。31年度は約33qの下水道管路の改築更新・地震対策を進める。
技術継承に向けた体験型研修施設の整備に約2億3000万円を計上。下水道技術研修施設を鳥羽水環境保全センター内に整備する。
水道・下水道関連では南部エリアの事業・防災拠点の整備に関する検討に約2200万円を計上。元資器材・防災センター用地を活用して整備する南部拠点について、事業手法等の検討を踏まえ、整備の具体的な手続きに着手する。
防災・減災のための装備等の強化に約4億2000万円を計上。災害用マンホールトイレの整備、山間地域の水道施設への自家発電設備の整備等を進める
浸水対策の推進に約31億円を計上。31年度は、伏見第3導水きょ及び山科川13−1号雨水幹線の供用を開始するとともに、西部1号・2号分流幹線の整備を引き続き実施する。
未来につながる調査・研究の充実に約7700万円を計上。水道は高機能粉末活性炭の調査・研究、下水道は画像認識を活用した管きょの劣化診断技術の調査等を進める。
このほか琵琶湖疏水通船事業、大規模太陽光発電などを継続して進めるほか、上下水道局本庁舎1階のお客様窓口サービスコーナーを民間委託化するなど民間活力の導入を進める。