トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2018/12/07

【石川】390億円投じ来年度から13カ年/国営農地防災「河北潟周辺地区」/水門、排水機、排水路など 

 【既報】「(国営総合農地防災事業「河北潟周辺地区」は)総事業費390億円、工期13年間という大きな投資となる。来年8月ごろに現地に事業所を設置し、11月ごろに計画を確定して着工する」―。北陸農政局西北陸土地改良調査管理事務所の杉山正広所長は、このほど津幡町内で開かれた「河北潟周辺議会連絡会」(清水邦彦会長、金沢、かほく、津幡、内灘の4市町議会で構成)に対する事業説明でこう述べるとともに議会側の協力を要請した。
  □ ■ □
 国営総合農地防災事業「河北潟周辺地区」は、昭和30から40年代にかけて国営により整備された河北潟周辺にある老朽化した防潮水門1カ所および排水機場13カ所を更新し、排水機能の向上を図るなどの内容で、このうち国営総合農地防災事業としての採択要件を満たす防潮水門1カ所と排水機場9カ所(津幡、金沢、内灘、宇ノ気、潟端北、潟端南、八田、木越、大浦)を国営で、採択要件を満たしていない、指江、舟橋、大場、粟ヶ崎の4カ所を国以外の関連事業として更新する計画で県と調整している。
 事業説明で担当者は、新たな防潮水門について現施設の上流側270メートルの位置で建設する、としたほか、現行1段式で毎秒700トンとなっているゲートの排水能力を2段ゲート方式とし、水門幅を10・5メートル拡げることで排水機能を強化するとした。
 防潮水門の基本設計は三祐コンサルタンツが担当している。
 これに合わせ延長3・2キロに及ぶ幹線排水路の断面を拡幅するほか、水管理施設も改修するという。
  ■ □ ■
 この日は、農政局が15年度から取り組んでいる国営施設応急対策事業「河北潟地区」の進ちょく状況説明も行われ、同局の担当者は19年度に揚水機工事としては最後となる津幡町湖東における東部第1揚水機を施工し、20年度にアスファルト舗装などの周辺整備に移行するとした。
 同事業は、老朽化した揚水機4基(東部第1、東部第2、西部、南部)をオーバーホールする内容で、16年度に西部揚水機場、17年度に東部第2揚水機場がそれぞれ完成し、18年度には南部揚水機場(渦巻きポンプφ200×4台)に取り掛かっている。
 北陸農政局の発注見通しによると、東部第1揚水機は、今年度第4四半期(おおむね2月)に「河北潟国営施設応急対策事業東部第1揚水機場ポンプ設備製作据付その他工事」という工事名で一般競争入札により発注となる。
 工事概要は、渦巻きポンプφ200ミリ×2台、φ250ミリ×2台、電気設備一式、除塵機整備一式。発注規模は2・3億円から3億円未満。工期は約12カ月。

hokuriku