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北陸工業新聞社
2018/12/05

【石川】白山市長/山田憲昭氏/人も自然も産業も元気に/来年度、旭丘小を大規模改造/ビジターセンターで観光振興 

 先の白山市長選において、無投票で再選を果たした山田憲昭氏。きょう5日から2期目のスタートにあたり、市民協働のまちづくりを進めていきながら、市民の健康が第一とする「健康都市宣言」を行うとしている。山田氏に学校整備など主要事業について伺った。

 市長就任以来、「対話と参加」を信条に「まちづくり会議」を市内全域で開き、寄せられた意見や提言を市政に反映してきた。2期目についても「市民協働で創るまちづくりを進めるとともに、笑顔があふれ、人も自然も産業も元気に輝くまちづくりへ邁進していきたい」と意欲を見せる。
 現在、市内には工業団地が17カ所あるが、ほぼ完売状態だ。唯一残っている山島工業団地の1区画については「企業と交渉中で、近いうちに決まると思う」との明るい見通しを示す。
 企業進出などの旺盛な需要に対応するため、新たな受け皿となる工業団地の整備に向け、基礎調査等の費用を今年度9月補正予算に計上している。「本市の都市計画マスタープランの見直しと整合を取りながら、整備を進めていきたい。県や関係機関と連携を図り、市の立地特性や地域資源をPRして積極的な誘致活動を展開していく」。
 小中学校の整備では来年度、旭丘小学校の大規模改造工事に着手する予定。鶴来中学校と鳥越中学校についても、大規模改造の実施設計に取り掛かる。今年度からの事業着手を計画していた東明小学校については「今年、土地区画整理が完工した菜の花地区での人口増加が著しいことから、大規模改造に合わせ、新たに増築の検討も必要になった」と述べ、今後設計を行っていく方針を示した。
 このほか、教育環境の改善では、肢体が不自由な児童生徒が校内を自由に移動できるよう、必要な学校へのエレベーター設置や、夏場の熱中症対策として全学校の普通教室へのエアコン完備を来夏までに行うとした。
 市内には北陸新幹線白山総合車両所、在来線の金沢総合車両所、北陸鉄道の鶴来車輌工場の3つの鉄道関連施設を有するとあって、「誘客のポテンシャルが非常に高い」と指摘する。新幹線をはじめとする鉄道技術と周辺の観光を紹介する「ビジターセンター」については、白山総合車両所の隣接地で計画されており現在、基本計画・基本設計が進められている。整備・運営主体や費用負担のあり方が決まっていない状況下、「引き続き自民党のプロジェクトチームの議論に積極的に参加していく」と話し、関係機関との連携を密に取り組んでいく姿勢だ。
 今年はじめの記録的な大雪で除雪等に尽力した地場の建設業に対し、「地域住民の安全・安心を支えている」と感謝の意を表す。「福祉関連施設や教育施設の整備など、市民に密着し、やらなければならないインフラ整備が多数ある。地域の建設業が継続的に活躍できる環境保持のため、早期発注で受注機会の確保に努める一方、入札契約制度の改善を進め、経営の下支えをしていきたい」と語気を強める。

やまだ・のりあき
 1951(昭和26)年生まれ、金沢工業大学土木工学科卒。旧吉野谷村長、石川県議会議長などを歴任し、14年の白山市長選に初当選した。67歳。

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