新居浜市は、市内の公共施設を対象とした「新居浜市公共施設再編計画」を策定した。多様化する市民ニーズに対応した公共サービスを提供することを前提に必要なサービスを見極め、身の丈にあった施設保有量を実現するため、施設の適切な規模や在り方を検討し、次世代に過大な負担を残さない効果的・効率的な公共施設の在り方の方向性を定め、公共施設の再編の考え方をまとめた。
対象施設は学校施設や公民館、消防署など196施設・379棟で総延べ床面積45万4260平方b。計画期間は施設の耐用年数や建て替え、大規模改修のタイミングを考慮した中長期的な視点で考える必要があるため2018年から57年までの40年間となっている。
再編計画によると対象施設のうち、73・6%にあたる33万4562平方bが建設後30年以上が経過し、老朽化対策が深刻な問題となっている。また、公共施設に必要な将来費用を試算すると、40年間の総費用は約1911億1000万円で年間平均にすると約47億7800万円となる見通し。
再編計画基本方針として@まちづくりと連携した公共施設の適正配置A施設保有量の適正化B既存施設の長寿命化と有効活用C施設の安全性の確保D公共サービスの適正化とサービス水準の向上―を挙げている。数値目標としては今後40年間で将来費用の30%となる569億2000万円の削減が必要としており、年間14億3300万円の削減を設定している。
この他、公共施設のコストや利用状況などを既存データに基づく客観的な評価(1次評価)と施設設置の経緯など総合的な評価(2次評価)を踏まえて施設類型別の管理に関する基本方針をまとめている他、公共施設マネジメントの取り組み方針なども示している。
提供:建通新聞社