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建通新聞社四国
2018/11/27

【高知】高知県 水道ビジョン策定へ骨子案

 高知県は19日、水道ビジョン策定に向けた検討委員会の第2回会合を高知市内で開き、これまでに実施した作業部会の意見を踏まえ、水道ビジョンの骨子案を示した他、今後の作業部会の方針について協議した。
 水道ビジョン策定検討委員会は、高知大学の藤原拓教授を委員長とし、水道団体や市町の担当者で構成、事務局を県食品・衛生課が務める。8月に開いた1回目の会合では、「安全」「強靱(きょうじん)」「持続」の観点から、2020〜29年度の10年間で実施する基本方針や基本施策を示すことを決めた。その後、六つの圏域に分け作業部会を開き、安全面や強靱面での現状について意見交換し、緊急連絡官や行政区域を越えた施設統廃合が必要だという意見が一部で示されたという。
 今回の会合では、水道ビジョンの骨子案として、水道関係者が取り組むべき重点的な実現方策の項目について安全、強靱、持続に分類し、短期、中期、長期のスケジュールで区分設定することを示した。その中で強靱については、県による耐震化推進の支援として、優先順位の設定方法や最新技術を含む経費面を踏まえた耐震化の方法などを示した。
 19年2月ごろ開く2回目の作業部会では、これらの実現方策について圏域ごとの意見を集約し、地震・津波・土砂災害の対策を抽出する。また、広域連携の取り組みとして、水源や配水池などの施設統廃合や近隣の水道事業者間での緊急時用連絡管整備などを検討する。
 県内の自治体では、人口減少により給水量や給水収益が減少。一方で老朽化が進む水道施設の更新には多くの費用が掛かるといった課題がある。そのため、水道ビジョンの策定を通じ、安定した水道事業の推進を支援する。

提供:建通新聞社