徳島小松島港津田地区活性化計画推進委員会(会長・山中英生徳島大学大学院教授)の第2回会合が16日に開かれ、ゾーニングの見直しに伴う配置計画=図参照=を決定した他、分譲の進め方について話し合った。今後分譲計画を来年3月までに定め、2019年度の分譲(募集開始)に向けた周知を行うことにしている。
徳島小松島港津田地区で進められている第3水面貯木場の公有水面埋立事業が19年度に完了するのを前に、企業向け分譲計画を本年度末までに策定するもの。分譲計画の策定に先立ち、同地区全体のゾーニング(用途の配置計画)の検討が必要なことから、ゾーニングを見直し、新たな配置計画を作成していた。
見直し主対象はフェーズ1として「第3水面貯木場(13・8f)」と「港湾関連用地(10・8f)」。フェーズ2として「第2水面貯木場(11・9f)」と「第1水面貯木場(17・5f)」など。前回8月末に開かれた初会合での意見や新たな企業アンケート調査を基に見直すなどした。
配置計画によると、第3水面貯木場については、企業用地とフルインターチェンジ(IC)用地とした。ただし、フルICは計画が未定のため、具体化を急ぐ必要があるとした。港湾関連用地については、バイオマス発電所の誘致を視野に自然エネルギーの導入を具体的に位置付けるよう、工業用地(6・4f)とふ頭用地・企業用地(4・4f)に変更。
第2水面貯木場については、企業アンケート調査で企業用地を求める声が多かったことから、既存企業の拡張分を確保することとし、西側を企業用地、東側は緑地・にぎわい拠点とし、その境界については企業用地の希望動向を見極めながら検討していくとした。また、にぎわい拠点はアクセス性を考慮し、地区中央(東西)に新設する津田ふ頭線付近に配置。この他、第1水面貯木場については、親水緑地の機能を設け、ボートパークとして利活用を図ることにしている。
一方、料金や区画割りなどを決める分譲計画の作成に当たっては、第3水面貯木場への動線にハーフIC時には直接進入できないなどのアクセス制限がある他、メインゲートの位置もフルIC時と大きく違う点などが県から示され、委員から「改善が必要」との意見があった。この他、アンケート調査で木材団地の既存企業が分譲地に高い関心を示していることから、「これら既存企業の流出を防ぐよう、優先交渉などの配慮も必要」とし「民間によるサウンディングを行いながら進めるべき」といった意見も出された。
今後は、来年2月ごろ開催の第3回委員会で分譲計画案について議論、これを決定し、セールス(周知)を開始。一定の周知期間を経て同11月以降の募集開始を目指していく考え。
提供:建通新聞社